2008年7月の記事一覧

雷鳥沢のキヌガサ草

 

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先週、剱沢での新田次郎原作「剱岳 点の記」ロケ隊の、医療班の仕事からの帰り道、雷鳥沢でキヌガサ草の群落を見つけました。しかし、生憎の土砂降りで、ザックからカメラを出すどころではありません。あんなキヌガサ草の大群落は滅多に出会えないので、この一週間、学会で北海道に出張していても、学会の司会よりも、写真に撮れなかったことが気になっていました。

 

 週末に学会から帰って、早速、インターネットで立山の天気予報をチェックしたところ、20日の日曜日は、午後から晴れマークとなっていました。そこで、家内を口説いて、立山・雷鳥沢まで、キヌガサ草の写真を撮りに出掛けることにしたのです。

家内を口説いて、と言うのは、家内と2人住まいの我が家では、愛玩用にミニチュアダックスを飼っています。里山に登るときは、いつも同行させ、急登や、岩場等の足場が悪くなるとリュックに背負って登っていました。また遠出の際は、金沢の家内の実家に預かってもらっていたのです。今回の国立公園の立山へは、自然環境保護のため、動物は持ち込めません。結局、この蒸し暑さの中、クーラーを付けて老犬を一人(一匹)家で留守番させることになるので、家内は、なかなか山行きに同意しません。

 で、なんとか口説いて、と表現しました。

 

 弘法を過ぎる辺りから、ガスって視界が全く効かなくなりました。弥陀ヶ原からは、フロントガラスのワイパーが、激しく動き始めます。室堂のバス停で雨具を付け、雨のシトシト降る中を、午後から晴れるという天気予報を信じて歩き出しました。室堂平では、視界10mほどで、ガスッて、なんにもみえません。前を歩く、登山者、観光客がぼんやり見える程度です。

 雷鳥荘前の休憩ベンチで昼飯を取っていると、ガスの切れ間に、雷鳥沢の下部が見えました。海の日を入れての3連休とあって、雷鳥沢のテント場には50張りほどの色とりどりのテントが見えます。一週間前と同様、雷鳥沢の夏道は雪渓の下で、雪渓の上を2-3のグループが、別山乗越を目指して登っているのが見えます。

 今年の56月は、山は低温、少雨で、例年になくいつまでも雪渓が残っているので、雷鳥沢のキヌガサ草の群落に気づいたのです。いつもは、夏道を歩くので、キヌガサ草は藪の中となり、気づかれることなく、咲いていたのではないでしょうか。

あれから一週間も経ちますが、キヌガサ草はしぼんだり枯れたりすることなく、私たちが来てくれるのを待っていてくれました。雪渓が溶けてしまうと、キヌガサ草は藪の中に隠れてしまうので、今年の願ってもないチャンスに是非、撮っておかねばと、急遽、登ったしだいです。

 立山は一日中、厚いガスの中でしたが、ほんの一時だけ、チラッと、雄山が顔を出してくれました。

 翌日から、富山は梅雨明け宣言が出され、毎日30度を超す真夏日が続いています。

 

 雷鳥沢のキヌガサ草の写真を添付しました。

                   とやまの こうじ

 

 

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tochikoki.jpg石川県内に日本一の巨樹があるのをご存知でしょうか?

その木は、白山麓の白山市白峰の山中にある「太田の大栃木」です。トチノキでは日本最大の巨樹であり、そして石川県下最大の樹木でもあり、平成5年(1993)国の天然記念物に指定されています。

その「太田の大栃木」は、福井県との県境に近い白山市白峰の国道157号線を堂埜森神社の所から凸凹の悪路の細い林道を3.5キロばかり山中へ入り込んだ所にありました。車は大きく左右に傾いたり、床をこすったり悪戦苦闘してようやくたどり着きました。

いつものことですが、その大きな立ち姿を見たときは感動ものでした。悠然と、どっしりと構え、辺りを睥睨するように立つ姿に一瞬目を見張りました。山の中の主たる威容でした。主幹は朽ち果ててありませんが、左右に伸びた大きな枝は、元気旺盛でしっかりと葉を茂らせていました。じっとその姿を見ているだけで元気を貰ったような気がしました。

     

      「太田の大栃木」    国指定天然記念物

           樹高 25メートル  幹周り 13メートル  直径 4メートル

           推定樹齢 1300年

           所在地 石川県白山市白峰町太田大道谷

 

                                         「巨樹探訪」熱中人

 

 賑やかで楽しかった金沢句会の余韻はまださめませんが、次回句会のお知らせです。

 

  第61回さぶろく句会

    日 時 : 平成20年9月20日(土)午後1

    会 場 : 王子『北とぴあ』 8階 804B会議室

    兼 題 : 「草の花」「蟲(虫)」「鰯雲」「敬老の日」

       兼題、自由題 合わせて一人4句とします。(出題は、まりんさんです)

締 切           9月6日(土)午後10時まで

                Eメール、FAX、郵送で 句会世話人の鈴木子燕まで

 ※投句の際のお願い

FAX・郵送の場合   

   楷書で大きめの字でお願いします。ご自分の名前(俳号)を忘れずに!

Eメールの場合   

   件名を、「61回投句○○」として、○○の部分に俳号を入れてください。

                                      句会世話人 こつばめ 

           

628日土曜日の第60回記念金沢句会は、賑やかで楽しく実り多い句会となりました。お忙しいなか、遠方から駆けつけてくださいました皆さま、また、句会の成功を目指し、さまざまに心を砕いてくださいました金沢の皆さま、厚くお礼申し上げます。

 当日は、晴天に恵まれ、松任での吟行の参加者12名、金沢へ移動して「いしや」での句会の出席は14名、選句者2115句ずつの選句結果は、10点が最高得点で5点以上は下記の5句でした。

 

10点句   軽鴨(かる)の子の脇目もふらで遅れけ       卓 馬

 9点句   通夜の経終りて遠き祭笛          みどり

 6点句   休耕の畦道たどる帰省かな    麦 人

 5点句   寝るだけに来し帰省子と思ひけり  節 子

 5点句   夏めくやゆるりと孔雀羽ゆらぐ  まりん

 

吟行は、松任駅前の千代女の里俳句館に集合して、まず顔合わせのあと、それぞれが思い思いに散策いたしました。うち数名は、金魚さんに先導説明していただき、千代尼塚でさぶろく句会の更なる発展を祈って、南無阿弥陀仏を10回唱えました。句会後送っていただきました吟行句は、同じ場に立ち、同じ光景を眺めて、それぞれの感性で趣の違う俳句が湧き出てくるという感じです。

 

句会については、「ただ雑談をするだけよりも、句会ははるかに楽しいことがわかりました。」とか、「さぶろく会の集りはいつだって楽しくて有意義ですが、今回は際立って良かったと思います。なぜかなと考えると、俳句という文芸、文化を軸に参加者が共感、共鳴しながら懇親するスタイルにあったのではないでしょうか。俳句が親交を深めてくれました。」というご感想もお寄せいただきました。

 

句会後の懇親会は、能崎先生と金沢在住の5名の方々が加わって、参会のみなさまから、いつにも増して有意義なお話が伺えました。

 

次回は9月20日(土)北とぴあでの予定です。        

                              60回さぶろく句会世話人

 

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