2014年3月の記事一覧

佐用の大イチョウ(3).JPG佐用の大イチョウ(2).JPG佐用の大イチョウ(1).JPG

 今回も「播磨の旅」の途中立ち寄った巨木の一本である。先回の「法雲寺のビャクシン」から、国道373号線を北上して、上郡町の北隣、佐用町へ。佐用町の中心街から少し西へ行った所、佐用警察署の裏の小公園に立っていた。智頭急行・佐用駅から600m程の地点、線路のすぐ脇にどっしりと立っていた。佐用町の観光案内図の中には、真っ黄いに色ずいた大イチョウに写真が載っている。まことに美しい樹だ。樹高28mとさほど高くはないが、枝張りが大きく、バランスの取れた樹だ。

 昔、この地に赤松氏に係る「如意輪山万願寺」という寺があったそうだが、今は、その痕跡も見当たらない。しかし、この大イチョウはそんな寺の興亡を見てきたに違いない。

 佐用町の「町の木」はイチョウだという。きっと、この大イチョウは町の誇りなのだろう。巨樹脇には案内板と共に、「ハアー 佐用よいとこ大イチョウ」で始まる「いちょうばやし」という歌詞が書かれた立札が立っていた。おそらく、盆踊りには、この「いちょうばやし」で賑やかに踊るのであろう。

 なお、現在の佐用町では、町を流れる大河、佐用川の護岸工事と橋の架橋工事の真っ最中だった。それも延々と長距離にわたって。聞けば、今から5年前、平成21年の台風9号で、この佐用川が大氾濫して大きな被害が出たそうだ。

      「佐用の大イチョウ」     (兵庫県指定天然記念物)

          樹高 28 m  根回り 9.4 m    (現地案内板)

          幹回り 8.6 m  推定樹齢 300 年以上 (環境庁「日本の巨樹・巨木林」

          所在地 兵庫県佐用郡佐用町佐用字上ノ山」  

          

                    ( 撮影日 H26.3.16 )

                            「巨樹探訪」熱中人

      

法雲寺のビャクシン(1).JPG法雲寺のビャクシン(2).JPG

 今回、紹介するのは、先日旅行した兵庫県の播磨地方を旅したとき訪れた、ヒャクシンの巨木です。ビャクシン(柏槇)とは、別名イブキ「ヒノキ科」ともいい、常緑高木で禅宗の寺院とかかわり深く、禅寺でよく見かける樹です。

 兵庫県西部の上郡町を走る国道373号線から、その西側を流れる千種川を渡った高台に立つ、小さな寺、法雲寺境内に、そのビャクシンが威容を誇っていた。地上4mほどの所で5本の支幹に分かれ、その間は空洞化しているが、支幹からは多数の小枝が四方に伸び、樹勢旺盛といったところだ。正面の一番太い幹の樹皮はくねくねとねじれており、その肌は荒々しく、下部には大きな瘤が。数百年を生きてきたという証がありありと見てとれる樹相である。

 法雲寺とは、臨済宗相国寺派の禅寺で、山号は金崋山。南北朝時代に活躍した、赤松円心(則武)が建武四年(1337)に建立した寺である。当時は寺勢もあり、この地方の名刹であったそうだが、今は見る影もなく、本堂と円心堂を残すのみの小寺である。このビャクシンの巨木は、円心が法雲寺を建立した時に自ら植えたものと伝えられている。

        「法雲寺のビャクシン」      兵庫県指定天然記念物

           樹高 33.5m  根回り 14.3m

           枝張り 東西23.5m 南北22m

           推定樹齢 700?800年   (現地案内板による)

           幹回り 10.5m    (渡辺典博「巨樹巨木」による)

           所在地 兵庫県赤穂郡上郡町苔縄637

                    ( 撮影日 H26.3.16 )

                           「巨樹探訪」熱中人

能崎先生とさぶろく会

「能崎です。高校時代のころといわれると、いいことばかりでもないから、

悪いことも言わないといけないと。そのようなことは言いたくないから(笑)。

先週でしたか、箱根に行ったのは。実は金大附属高校の第12回卒業生で。

同窓の方がこの室にも何人か見えておられますが、非常に仲の良い学年で、

現在もよく行き来されているようです。 後略 」

能崎先生がさぶろく会のことを話された短いけれど貴重な文章が残っていました。

これは、2001年6月、問谷元子さんが金沢大学サテライト・プラザで

「書を楽しむ」という題で話された際、参加された能崎先生が話された一部です。

時期、内容からすると箱根のさぶろく会40周年記念同窓会の直後のようです。

先生には東京、金沢の例会によくご出席いただきましたが、さぶろく会に

深い愛着を寄せておられたことがここからも伺えます。

                                       長谷川

高照寺の倒スギ(4).JPG高照寺の倒スギ(1).JPG高照寺の倒スギ(3).JPG

 巨樹探訪も、しばらくご無沙汰していましたが、又、ボチボチ出かけてみようと思う。

 今年最初の巨樹は、別名「能登の一本杉」と呼ばれている、「高照寺の倒スギ」です。先日、1月末に「冬の奥能登グルメ旅」の折に見た、一本杉です。穴水方面から蛸島方面へ向かう珠洲道路を車を走らせていると、左側、高照寺の門前の田圃の真中に、ひときわ目立った姿で立っていた。それは、大きな盆栽仕立ての松の樹の様な姿をしているが、近ずいてみると杉の樹だとわかりました。その姿はまるで、竜が天に昇ろうとしているようにも見えた。普通、杉の枝は斜め上に向かって伸びるものだが、この樹は、下方の大きな枝は大地に向かって大きく垂れているのだ。これが、「倒スギ」と呼ばれる所以のようだ。幹はどっしりと太く、樹皮はネジレており、まさに、数百年を経た古木、いや怪木と言っていい風貌をしていた。

 高照寺(真言宗)は、かっては霊場として栄えた寺で、ここを訪れた若狭の八百比丘尼が杉箸を逆に刺したものが、後に育って、今日の形の杉になったと伝承されているという。スギの樹としては、まことに異様な姿をした樹である。

       「高照寺の倒スギ」      石川県指定天然記念物

           樹高 12メートル  幹回り 6.74メートル

           推定樹齢 850年      (案内板の説明による)

           所在地 石川県珠洲市上戸町寺社

              (  撮影日  H26.1.27 )

「巨樹探訪」熱中人

    

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