毎年9月のお彼岸の頃に必ず咲く花に曼珠沙華があります。全国各地にこの曼珠沙華の名所がありますが、殊に埼玉県日高市の「巾着田の曼珠沙華」は有名です。500万本の花が咲き誇るという日本随一の群生地ということです。今年は、この日本最大の群生地、日高の巾着田へ行ってきました。
天気予報と宿の空室状況を確認しながら、ようやく決めたのは9月25日~27日でした。花期は9月中旬~10月上旬ということなので、ゆっくりと構えていました。しかし、現地へ行ってみてがっかり。天気は雨、花は見頃を過ぎているという状況でした。
目的の場所、曼珠沙華公園はそれでも、数珠つなぎの状態の人出で賑わっていました。肝心の花は昨日までの雨ですっかりダメになっていました。まあ、それでもまだ、群生の見事さを残している場所もあり、
その様をカメラに収めることができました。本来なら、広大な林の木々の間を炎のごとく真っ赤に埋め尽くしているはずなのですが、色褪せたちょっと白けた赤色でした。もし、3日早く着ていたなら、さぞかし見事だったろうなあと残念でなりません。
でも、これだけの群生した様は初めてお目にかかりました。これまで川辺の群生や、棚田の畔を縁取る様は見てきましたが、ここ巾着田の群生は想像をはるかに超えていました。正に、500万本の群生地と謳っているだけのことはありました。
ところで、巾着田という名称ですが、この地を流れる清流高麗川が蛇行した形が「巾着」の形に似ていることから巾着田と呼ばれるようになったといいます。その面積は、直径約500m、22haもあるそうです。現在ここは、巾着田曼珠沙華公園となっていますが、元は藪や竹林、葦に覆われた荒地だったそうです。昭和40年代に、この地を当時の日高町が取得し、整地をしたところ、9月頃一斉に曼珠沙華が咲きそろい、多くの人々の関心を呼ぶようになったそうです。曼珠沙華は、河川の増水などにより流れてきた球根が漂着し、根付いたものと考えられています。
所在地 埼玉県日高市高麗本郷125-2巾着田曼珠沙華公園
( 西武秩父線 高麗駅下車 徒歩約15分 )
( 撮影日 2018.9.26 )
花追い人