これまで、遠く離れた北関東栃木県の桜を見てきましたが、我が地元石川の桜をまだ見ていま せんでした。4月19日(金)朝刊に、「里山に映える御所桜 能登町で見頃」の記事を見て、そうだ、能登へ行こう、御所桜を見に行こうと、23日(火)朝出かけました。往復260kmをこの桜一本を見るために能登路をひた走りました。
場所は、能登半島のど真ん中、山また山の山ん中です。北河内ダム湖の上流地域、そんな山中にも民家が点在している。トンネルをぬけると、満開の桜の木があちこちに点在。そんな山里の急坂を上った先の一軒の大きな古民家の前に、ひときわ異彩を放つ桜の巨木が。それが「御所桜」でした。とにかく大きい、形がいい。満開の花はボリュウーム感たっぷり。以前富山南砺市の野で見た「向野のエド」ヒガンクラスの見事な樹形の大きな桜だ。
この桜の正式名称は「天狗平の御所桜」。立派な説明板が傍らに立っていました。幹周3.4m、樹高12m、枝張り15mあり、能登長指定の天然記念物(昭和37年11月1日指定)である。桜では県下一の巨木で、推定樹齢500年とされるエドヒガンである。この地で「天狗椀」と呼ばれる古代椀を生産していた木地師が、木地師の聖地、江州小椋郷(滋賀県東近江市君ケ畑町)から持ち帰り、この地に植えたものとの伝承があるそうだ。
「御所桜」の名前の由来の説明はありませんが、おそらく次のようなことからだろうと推測します。木地師の祖と言われる惟喬親王(844~897 文徳天皇の第一皇子)が皇位継承争いに敗れ、小椋郷に隠棲した「高松御所」の御所ではないだろうか? その地にあった桜を持ち帰ったのではないだろうか?
「天狗平の御所桜」 (能登町指定天然記念物)
所在地 石川県能登町北河内 チ39
( 撮影日 2019.4.23 )
花追い人
那珂川町小川地区より、国道294号線を北上し箒川を渡ると、そこからは大田原市。国道400号線と合流する地点近くに、光丸山法輪寺という古刹がある。そこにある「西行桜」と呼ばれる枝垂れ桜を訪ねる。
法輪寺は貞観2年(860)、慈覚大師円仁の開基と伝えられる天台宗の由緒ある寺。多くの文化財を所有している中の一つに、大天狗面がある。その面は高さ2.14m、幅1.5m、鼻の高1.3m、重さ1tで、木製の天狗面では日本一と言われているという。又、この寺は鳥居のある寺として、全国的にも極めて珍しい神仏習合を色濃く残す天台寺院としても有名だそうだ。
寺の入口には、「西行桜が開花しました」と案内板が。門を入ってすぐ左に、まだ若い一本の紅枝垂れれが。「えっ、これが西行桜?!」とちょっと拍子抜け。さらに奥へ進んでいくと、本堂の前庭に三本のスラッと背の高い枝垂れ桜が。どうも、これが訪ねるお目当ての「西行桜」らしい。「えっ、一本ではなく三本なのかい」と思い、「西行桜」の説明板を読むと、どの樹が「西行桜」とは示してないが、樹高10.2m、幹周A1.25m, B1.89m、枝張り東4.7m、西2.5m、南1.4m、北9.2m と。おそらくこの説明板が立ててあるところの真ん中の樹がそうであろう。
二股に分かれた幹はそんなに太くはなく、しだれる枝も地面に届くほどではな全体に花のボリュウムが無い少し寂し気な感じ。これまで見てきた見事な枝垂れ桜とは違い、ちょっと失望?!。
この桜は保延年間(1135~41)、西行法師が奥州行脚の折、法輪寺に詣でて境内にあった枝垂れ桜を見て
盛りには などか若葉は今とても こころひかるる 糸桜かな
と詠んだと伝えられているところから、「西行桜」の名があるという。その当時からは850年余の歳月が流れているが、現在の樹は<ひこばえ>と言われており、根元から大きく二股に分かれている。
「法輪寺の西行桜」 ( 大田原市指定天然記念物 )
所在地 栃木県大田原市佐良土 1401
( 撮影日 2019.4.9 )
花追い人
「古賀志の孝子桜」や「北條家薬師堂の桜」を見た翌日、宇都宮市に隣接するさくら市の東に位置する那珂川町の「梅曽しだれ桜」を訪ねる。
那珂川町の北西部、箒川と那珂川の合流地点の一帯は、奈良時代から平安初期にかけては、古代那須国(郡)の中心地として栄えた所だそうだ。その跡を示すものが「那須官衙遺跡」である。その官衙遺跡への入口の三叉路の地に、高さはそれ程ではないが、大きく枝を傘状に広げたしだれ桜「梅曽しだれ桜」がありました。枝が地面に触れんばかりに垂れ下がり、ま近に桜の花を見ることができました。
説明板によると、栃木の名木百選に選ばれている「吉田観音寺のしだれ桜」(推定樹齢250年のエドヒガンザクラ・・・那賀川町吉田地区)の根上がりを氏子総代が譲り受け、昭和51年に氏子によりこの地の塚に植樹したということです。
「梅曽しだれ桜」
所在地 栃木県那賀川町小川地区
( 撮影日 2019.4.9 )
花追い人
城山西小学校の「孝子桜」の次に向かったのは、やはり古賀志町の「北條家薬師堂の桜」です。この桜の名前は現地に行ってから分かったのですが。実は城山西小学校へ来る途中、右手の方の山裾に大きな枝垂れ桜が見えたのですが、先ず、目的の「孝子桜」を見ることにしたのです。事前にいろいろ調べてきたのですが、その桜のことは見落としていて予定に入っていなかったのです。
「孝子桜」を見終わり早速来た道を戻り、その大きな枝垂れ桜の所へ急ぎました。それは県道から外れて山裾の方へ少し入ったところでした。細い農道の脇に、古いお堂と地蔵さん、石仏、灯篭などの石造物が数個点在している前に、見事な枝垂れ桜の古木が2本ありました。遠くから見ていたら1本の大木かと思っていましたが、実は2本あったのです。農道に覆いかぶさるように枝垂れている姿は見事で、風に揺れている様はとても優美に感じられました。
この2本の枝垂れ桜は、城山西小学校の「孝子桜」の兄弟桜ともいわれ、高さ約10m、幹周約3.6m、樹齢400年ともいわれているそうです。
「北條家薬師堂の桜」
所在地 栃木県宇都宮市古賀志町 177-4
( 撮影日 2019.4.8 )
花追い人
時は春、「花追い人」の気持ちを最もウキウキさせる季節です。勿論それは桜の花の所為です。今年は例年よりも早く開花を迎えましたが、その後冬に逆戻りしたような寒い日が続き、見頃のピークが後にずれたようです。
私も今年、喜寿を迎えました。これまでのように車で、今日は福井だ、富山だ、明日は滋賀だ、岐阜だと飛び回る元気がありません。それで今年は、新幹線にて宇都宮まで行き、そこからレンタカーで栃木の田舎の桜を見て回ることにしました。初めての土地なのでどのような桜がみられるか楽しみでした。
まず最初に向かったのは、宇都宮駅から北西へ15kmほど走った、古賀志山の麓にある城山西小学校校庭にあるシダレ桜の古木です。宇都宮市指定天然記念物の「古賀志の孝子桜」です。樹齢450年、樹高約8m、幹周約4.65mという老大木です。校庭のど真ん中にどっしりと構えている立派な桜です。また、校庭の西門と正門にもこの孝子桜の子供桜、樹齢約100年という見事なシダレ桜が。校庭後ろの展望台から見る桜の風景は格別でした。
しかし、此処ではゆっくりといつまでも見ているわけにはいきません。なぜなら、学校のグラウンドのど真ん中です。グラウンドで授業が始まると退出を余儀なくされるわけです。観光地ではないのです。でも、授業が終わると又、自由にグラウンド内へ入って桜を観賞できるんです。学校前には、大きな無料駐車場を設け、周囲には地元農産物の直売所が。花見客大歓迎なのです。
6日、7日の両日、「第17回古賀志の桜まつり」が開催されたそうです。平成12年に孝子桜の樹勢が弱ったため、大掛かりな樹勢回復事業が行われ、平成15年から桜まつりが始まったそうです。祭りでは、桜の木の前で新入生と卒業生の紹介・激励をしたり、児童の箏の発表やダンス、コンサートなどが行われたそうです。
この「孝子桜」の由来は、説明板によると、昔、この村に住む孝行息子が、「死ぬ前に一度桜が見たい」という病気の父親の願いをかなえるべく、古賀志の山中にある大日如来の祠に、一生懸命祈願したところ、翌朝この桜の花が咲き、病気の父親はこれを見て大変喜び往生を遂げたということです。
また、この桜は、城山西小学校を舞台にしたドキュメンタリー映画「奇跡の小学校の物語 この学校をなくさないで!」のシンボルでもあるそうです。この話はあとで調べたところ以下のようなお話でした。
城山西小学校は、1875年(明治8年)創立の伝統ある学校でしたが、人口の減少で1997年(平成9年)に複式学級が始まると、2005年(平成17年)には児童数35人になり、市教育委員会は廃校を検討。そこで、この地域に根差した歴史ある学校を存続させようと、同校や地域住民で作る「城山西小と地域振興を考える会」などが一体となり、ユニークな活動を展開したそうです。その活動とは、「小規模特認校」として、学区外からの児童の受け入れを開始したのです。琴や陶芸などで文化人を招いた授業を行ったり、給食用の有機野菜を地域住民と共に栽培したりと、取り組みは多彩に。その結果、次第に評判となった同校には、学区外からの通学児童が増え、現在の児童数が100人を超えるまでに回復したそうです。
このように「孝子桜」は城山小学校のシンボルだけではなく、地域住民活動のシンボルでもあったのです。なかなかいいお話ではありませんか。
「古賀志の孝子桜」
所在地 栃木県宇都宮市古賀志町 583
( 撮影日 2019.4.8 )
花追い人
4月14日(日)毎年恒例の井村医師御厚意による、プライベイトゴルフを実施しました。
4人とも至って健康で元気良くプレイしましまが、忍び寄る年齢に勝てずスコアで100を切れる人はいませんでした。同級生やらコロの話をしながら楽しいひと時を過ごしました。
井村医師は今現在娘と一緒に患者を見ていて時間的に余裕があるように見受けました。
新名君は相変わらず素晴らしいゴルフをし、西田君はここへ来て益々ゴルフの腕をあげています。再会、再プレイを誓い合い片山津ゴルフ場を後にしました。
DOVE
今年も筍のシーズンが近づいてきました。今年は雪が少なかったので、イノシシが活発に活動しています。先日登ってみたのですが、まだ地下にある筍を掘って食べていった穴がたくさんありました。何故か筍が地上に顔を出すころにはあまり来ないような気がします。今年は裏年ですが、少しは残してくれていると思います。
日時 平成31年4月28日(日)午前10時(雨天順延)
場所 金沢市花園八幡町(竹伐り翁邸)
昼食ご持参の上、山へ登ることのできる服装でお出かけください。