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山を歩く 一覧

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久し振りにブログに書き込みます。

 楽しいはずの年末年始休暇は、例の件で気分すぐれず、イジイジと家籠もりで終わってしまいました。

 この週末は、時折、青空を垣間見せてくれる穏やかな日でした。気分転換にカンジキ履いて里山に登ってきました。真っ新なフワフワの新雪を蹴散らして、最初におのが足跡を付けるって、気持ちが良いものです。時々、カモシカ、キツネ、ウサギの足跡に出くわします。ウサギの足跡を眺めていると、子供の頃、近所のガキ大将になって、尾山神社の境内で、ケン・ケン・パー、ケン・ケン・パーと、暗くなるまで石蹴りして遊んだことが思い出されます。

 子供の頃が懐かしく、腰を下ろして、足跡を見ているうちに、ふと、俳人・田 捨女の句 「雪の朝 二の字 二の字の 下駄の跡」が浮かんできました。スニーカーで育った現代っ子には、もはや理解できない情景でしょうね。私たちの附属高校だけが、通学に高下駄履きが許されていました。靴墨でペカペカに光らせた学帽を被って、高下駄はいてバンカラぶって野田の道を通っていました。

「下駄をならして?、奴がくる?、腰に?手ぬぐいぶらさげてぇ?」と、かまやつひろしの「我が良き友よ」を口ずさみながら、思いっきり良い汗をかいてきました。

 昔のことが懐かしく、感傷に浸り始めるなんて、ひょっとすると、こうじには「うつ」の前兆が来たのかな?っと、気にしながら大寒を迎えようとしているこの頃です。が、

         とやまの こうじ は 今じゃー元気ですよ。


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 昨年から始めました「さぶろく会」ブログも1年を超え、その間沢山の会員の皆さんから沢山の投稿を頂き本当にありがとうございました。
 そのなかで、1番多くの投稿とこの季節のベストの写真を送って頂いた富山の「こうじ」院長に、御返しの意味でトリオ管理責任者で協議した結果の作品です。音楽入りですので、恐れ入りますが多少ボリュウムを上げて見て頂けたらと思います。

トリオ管理責任者

霧・霧・霧の霧ヶ峰

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 今年の夏の気象は地球温暖化の影響でしょうか。異常気象と言わざるを得ない奇妙な夏でした。真っ青な空に真っ白な入道雲の下で、日暮れまでトンボ取りやセミ取りをしていた夏休み、突然、雷鳴と共にやってきた夕立に、慌てて逃げ帰ってきても、家に着く頃は、もとの真っ青な空に戻っていた私たちの子供の頃の夏休みの天候は一体どこへ行ったのでしょうか。

富山の気象台は7月19日に梅雨明け宣言したにも拘わらず、7月末の南砺市、8月16日の富山市、氷見市、28日の南砺市と富山県内だけでも4度も"ゲリラ豪雨"に見舞われました。中でも8月16日の氷見市の降水量は、190mmを記録し、昭和53年の観測以来の最高値を示したと言われています。また、前日の15日には、富山市大山では1時間の降水量が歴代1位の62.5mmに達したそうです。

したがって、例年、夏の間は、蚊に刺されながら、朝、夕の庭の草木の水遣りが小生の日課となっていましたが、今年は、殆ど水遣りの必要がありませんでした。

気象予報士は「明日も大気の状態が不安定ですから、急激な天候の変化にはご注意してください」が決まり文句の毎日でした。そのうち気象台から、7月末に出した「梅雨明け宣言」は、撤回あるいは訂正が出るんじゃないのと冗談を言っていたら、本当に、今朝の新聞で、気象庁は北陸地方の梅雨明けは、18日遅らせた8月6日に訂正したと報道しています。

ところで、前半の夏休みは、折立―太郎―黒部五郎―三俣―水晶岳―高天原―薬師沢ー太郎―折立の周遊コースの予定でしたが、途中で雷、土砂降りの2ゲリラ豪雨"に阻まれ、水晶岳登山を諦め、途中で帰ってきました。したがって、今回の827日からの後期夏期休暇を楽しみに入れ込んでいました。信州穂高駅―中房温泉―燕岳―大天井岳ー常念岳―蝶が岳―穂高駅の表銀座コースを歩く予定を立てていたのです。週明けの週間予報では、縦走中は晴れマークか曇りマークで、今度は期待できると心わくわくさせていました。ところが、山行間際になって、突然、信州の山どころか日本全国が、毎日、雨マークに変わってしまいました。 

外来診療、手術、会議等の業務予定を変更して何とか工面した休暇です。心の中では、休暇の変更願いを提出したいのですが、天候が悪いからと言っていまさらずらすことはできません。といって、眺望がきかない雨の中を歩く気もありません。雨に降られた前期夏期休暇の辛い雨中行軍はもう懲り懲りです。

せっかく工面した大事な休暇を家でブラブラ過ごすのは勿体ないので、愛犬のミニチュアダックスのミニーを連れて、ペットと泊まれるペンション泊で、信州辺りをドライブして、気を紛らわすことにしました。

 今度ばかりは、天気予報はぴったんこ、信州は雨・雨・雨で、予報は外れません。山が売りの信州ですが、山の姿はどこにも見当たりません。インターネットを使って、八ヶ岳山麓の犬同伴でも宿泊できるペンションを探し、宿泊です。翌日は、霧の中を霧ヶ峰ビーナスラインのドライブです。文言通り霧ヶ峰は霧・霧・霧で視界が利きません。フォグ・ランプを点灯してのドライブです。 ドライブウエーの途中には、数カ所の展望所があり、看板には、富士山、中央アルプス、南アルプスを絵入りで表示してありますが、(富士見展望台は、富士山が見えるから冨士見と名付けてありますが)ガスって何にも見えません。一句浮かびました。

  霧ヶ峰 霧・霧・霧の 霧ヶ峰 (霧は秋の季語、秋色満載の一句ですが、馬鹿にすんなと、さぶろく句会の半太、とげ魚さんから叱られそうです)

私たちは、気象庁の梅雨明け宣言の「遅らせ変更」よりも、むしろ「今年の梅雨は未だに明けていない」と素直に訂正するべきだと思って帰ってきました。

 

 ところが一昨日の日曜日は、朝起きて窓を開けると、寝る前の天気予報とは大違いの雲一つ無い青空です。
 急遽、ミニーを連れて中山に登ることにしました。中山だったら、里山ですので、
犬を連れていても、生態系を乱すといって注意されることはありません。途中まではすばらしい天気でした。ルンルン気分で登っていましたが、あと20分で見晴らしの利く頂上だというのに、あっという間に大日岳側からガスが湧いて、中山の頂上ではなーんにも見えません。ざんねーん。
 でも、久し振りに気持ちよい汗を流し、すっきりして下りてきました。
 霧の信州と中山の写真それに信州からの帰りに撮った蕎麦畑と向日葵も添付しました。

  

                    

                    とやまの こうじ

 

    

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梅雨の合間に・・・

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先週末、富山気象台から「北陸は梅雨入りしたもよう」と、ようやく今年の梅雨入り宣言が出されました。富山の梅雨入りは、例年より9日も遅れているとのことですが、田植えから1ヶ月も経ちますと、陽射しできらきら光っていた水田は、緑一色の稲の絨毯に置き換わっていました。梅雨入り後の稲の成長は早く、日に日に背丈を伸ばしています。毎朝、通勤途中に目に入る水田の稲の緑は、なぜか心を落ち着かせ元気づけてくれます。
 
 


すくすく成長する稲の緑から、元気エネルギーを貰っているお蔭で、未だ大病知らずに過ごせることに感謝、感謝の毎日です。従って、梅雨入り宣言にもかかわらず、週末は家には閉じこもってはおれず、晴れ間を見計らって、梅雨景色でも撮ってこようかと出掛けてきました。

 

 剱岳山麓の立山町・伊折橋を通過の頃は、毛勝・猫又岳や大日岳は厚い雲の中でしたが、写真のように、剱岳だけが青空をバックに威風堂々たる山容を見せていました。

 そうだ、この晴れ間に剱の衛兵と言われる中山に登れば、雄大な剱と間近に対峙でき、しかも、ひょっとすると独り占めかもと、急遽、予定変更で登ることにしたのです。

 いつもなら駐車スペースを探すのにさえ苦労する登山口の駐車場には、梅雨入り直後とあって、一台の車もありません。まさに、梅雨の合間の天からの有り難い贈り物です。中山に登らずこのまま帰る手はありません。折角お膳立てしてくれた天の神に失礼です。有り難く頂戴いたしますと、デジカメ片手に登ることにしました。

 明け方までの降雨で、登山道は所々ぬかるんではいるものの、スニーカー履きでも登るには支障はありません。 

大窓、小窓、マッチ箱のピークからなる小窓尾根が、新緑の枝越しに荒々しい稜線を見せてくれています。久し振りの登山です。登るにつれ、体中から気持ちいいほどに汗が滴り落ちてきます。小一時間も登ったでしょうか。見晴らしの利く展望所で一休みしていると、剱の頂上に雲が湧き始めてきました。これはやばい、休憩どころではありません。先を急がねばなりません。ところが、剱の頂上を包んだ厚い雲は、やがて、足早に早月尾根を走り下って、こちらに向かってきました。

 登山口から、一時間半ほど登っており、そろそろ中山頂上直下ですが、ポツリ、ポツリと降り出し始めました。今朝は、登山の「と」の字も考えず、梅雨景色でも撮ってこようかと軽い気持ちで家を出たのです。スニーカーは履いていましたが、雨具などは持っていません。 頂上に登ることを断念して、本降りになる前に急いで駆け下りてきました。

 やはり山に登るには、準備だけはしっかりしてないと駄目ですね。たかが里山だからと安易に登ると痛い目に遭いますね。そう言えば、この中山でも、今年の春先には遭難事故で、山岳警備隊によるヘリコプターでの救出が行われています。おまけに、熊よけの鈴も持っていないので、登山口から両手に石を持って、カチーン・カチーンと石を叩き、熊に遭遇しないことを念じながら、ビクビクして登っていました。

 途中で、キノコがびっしり生えているのを見つけました。食べられるのか否か解らないので、取るのは止めて、撮ってきました。

    

                     とやまの こうじ

 

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春の立山と雷鳥

 

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  立山・雄山と雷鳥(5月1日)    残照の立山(4月30日)

 

 5月1日は、日本赤十字社の創立記念日で、嬉しいことに病院は休診です。前日の4月30日の午後から、日赤に赴任して初めて、年休を取って立山に登ることにしました。後半の連休前の平日とあって、ケーブル、高原バスは、待たされることなく、スイスイと立山・室堂まで運んでくれました。

 新聞報道によれば、今年のゴールデンウイーク期間中の立山黒部アルペンルートの利用客は、前年比41%増の、過去最多の106,800人であったとのことです。とくに、5月4日は1日だけで16,000人の乗降客があり、立山駅では上り4時間待ちの長蛇の列が出来、駅構内は殺気立つほどの大騒ぎだったそうです。

 

立山センターでは、山岳警備隊、職員の皆さんと遅くまで、美味しい酒を組み交わしての快適な夜でした。今回は、雷鳥を撮ることを、主たる目的と定め、朝4時半に目覚ましをかけ、観光客のざわめきで雷鳥が怯えて姿を消す前に、写真を撮り終えようと、いまだ薄暗い中を、みくりが池方面に足を向けました。

 

今朝の立山上空は、昨日とは違って、厚い雲で覆われて、今にも降り出しそうな空模様です。幸いに、いまだ室堂平には、人影はありません。みくりが池山荘の手前のハイマツから、グワッ、グワァッ、グワッーと雷鳥の鳴き声が聞こえてきます。驚いて飛び出さないよう抜き足差し足忍び足で、少しずつ近づきますと、いました、いました、ハイマツの新芽を夢中で啄んでます。時々、警戒して首を伸ばして辺りを見渡しています。目の上には赤いアイシャドウのような肉冠を付けており、オスの雷鳥です。純白だった冬毛から、頭部、首は黒褐色調の繁殖羽に換羽し始めています。恋の季節の始まりで、盛んにグワッ・グワッ・グワッォォーと、メスを誘う発情鳴き声が静寂な夜明けの山に響き渡るので、すぐに居場所を突き止めることが出来ます。身を隠せる雑木や草木が雪の下になっている春山では、声のする方を注視すれば簡単に雷鳥を見つけられるのです。また、自分の縄張りを監視するため、一段高い岩の上で、警戒見張り行動を取るため、背景となる山を入れてのフレーミングも、決めやすくなります。夜明けと共に白々と浮かび上がった大日岳を背景に、雷鳥を撮ることが出来ました。

 

一番バスが到着するまでには、たっぷり時間があります。続いて、室堂山にも足を運んでみました。ここにも3羽のオス雷鳥が、互いに縄張りを巡って威嚇しあっています。夢中で雷鳥の写真を撮っているうちに、一番バスが到着したようで、スキーヤーやボーダーが、次々と登り始めました。ガスッてるためか、今日の雷鳥は、人影を見ても逃げることはありません。それよりも縄張り拡張に懸命のようです。春山のイメージを出すために、ボードを背負って斜面を上るボーダーを背景に、シャッターを切って見ました。

 

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追記;

雷鳥は一夫一妻制で、連れが死ぬまでペアーを崩すことはない、と、言われています。熟年離婚、年金離婚、それに伴う財産分与や慰謝料、年金分割等で、永年連れ添ってきた連れ合いとの醜い争いを見聞きする昨今です。今回、観察できた雷鳥の縄張り争いにしても、身を挺して自分の最愛の妻を、あぶれオスから守る行動であり、我々は雷鳥から見習うべき事も多いと感じた山行でした。     我以外皆教師也    

                    とやまの こうじ

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雪晴れの西穂高

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 週末の天気図から、日曜日の朝は間違いなく晴れ渡るはずとの予想が見事に当たった。

 夜が明けると共に、低く垂れ込めていた鉛色の雲は、徐々に山肌を駈けのぼり、久し振りに青空が顔を出し、撮影には絶好の日和となった。

 葉を落とし昨日まで寒々としていた雑木林は、一晩で樹氷を纏って、枯れ木に白い花を咲かせたようだ。まるで花咲爺さんが、氷点下の暗闇の中で、夜通し寝ずに、咲かせてくれたかのようで、何もかもが白色に変貌した。素晴らしい眺めである。

 でも、ゆっくり見とれてはいられない。先を急がねば。

 陽が昇ってしまうと樹氷は忽ち解けて、折角のシャッター・チャンスを逸してしまう。

 朝一番のロープウエイで標高2,156mの西穂高登山口の千石平に上った。ゴンドラの終着駅の温度計はマイナス12度を指している。昨日の吹雪で千石平には新たに50cmの降雪となり、西穂高小屋への登山道はすっかり雪に埋もれてしまっている。

 しかし、パウダー・スノーのラッセルは全く苦にならない。

 今朝は、誰よりも早くこの贅沢な景色を目に入れられるのだから。

 新雪の重みで枝の垂れ下がったオオシラビソは、クリスマス・ツリーのようで、イメージ通りに厳冬期の山の雰囲気を醸し出している。

 陽が昇って枝に積もった雪がずり落ちてしまっては、折角の花咲爺さんの苦労が無に帰してしまう。

 西穂高岳が見通せる木立の切れ間に三脚を立て、カメラのファインダーに集中している間は、凍てつく寒さも、時間のたつのも忘れてしまう。

 樹林帯の向こうでは、西穂高岳が、急峻で威圧感を持って立ちはだかっているが、目を反対側に移すと、白きたおやかな山容の笠ヶ岳が、朝の柔らかな陽射しの中で眩しく輝いている。

 しばし冬山の爽快感を味わいながら至福の時を過ごすことが出来た。

とやまの こうじ

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 フロントガラスに吹きつけて視界を遮る雪を、必死にワイパーで払いのけて、先行車の赤いテールランプを頼りに、アイスバーンの路面をノロノロ運転して、出掛けてきました。
「こんな日に山に登るなんて、バッカじゃないの」
と言いつつも、今日も家内は付いてきます。
 案の定、山道に差し掛かると、道路は雪に埋まってそれ以上は進めません。やむなく路肩に不法駐車し、(と言ってもこの雪では違法駐車を取り締まりに上ってくるパトカーはありません)カンジキに履き替えて登山口まで歩くことしました。
 
 先週の厳しい中にも華やかな冬の情景美「雪の華」とは打って変わって、今日の景色は、白黒2色だけのモノトーンな世界です。降雪で霞んだ景色はもの悲しく一層寒々とした冬の表情を醸し出しています。
しかし、山陰の林の中に入ってしまえば、先ほどまでの騒々しい風音は遮られ、静寂な世界へと変わります。
まさに、東山魁夷の「白馬の森」の絵を見ているようで、今にも、どこからともなく白い馬が現れるような錯覚にとらわれ、幻想的な世界に入り込みます。寒ささえ堪えられれば、ゆっくり腰を落ち着けて日本画の世界に浸りたいのですが、今日の寒さでは、じーっとしてはおられません。シャッターを押す指さえ悴んで思うようにピントさえ合わせられません。
 喘ぎ喘ぎ急斜面を登り切り、尾根筋に出ると、日本海から一気に富山平野を突きぬけてきた風が、雪を交えて、頬を叩きつけてきます。青空に輝く「雪の華」「エビの尻尾」をイメージしながら、そのうち青空が出て来るだろうと淡い期待を抱いて堪えていましたが、風雪は一向に止む気配はありません。
歩いてきたトレースは降雪と烈風で忽ちかき消されていきます。
 歩けば汗、立ち止まれば寒いの、極めてやっかいな山行日でした
 
 冬の写真は、青空を確認してから登り始めたのでは、現場に登り着いた頃は、陽射しで「雪の華」は解け落ちてイメージ通りの絵になりません。現場に着くと同時に、雪が降り止み、青空に切り替わる事を予想して、いまだ暗い内から登るのです。この目論見が外れると、せっかくの苦労も泡と化します。
従って、冬場の撮影は無駄足を踏むことが多いのですが、運動不足になりがちなこのシーズンは、汗を流すだけでも気分がすっきりし、メタボ対策に大いに役立っていると思うのは私一人ではありません。嫌々ながら付き合ってくれる家内も然り。
 
 
とやまの こうじ

冬の華

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 週末の北陸は、今シーズン最強の冬型気圧配置による寒波襲来で、断続的に雪が降り続き、富山は、空の便もJRも大幅に乱れていました。
 欠航や運休が相次ぎ、足止めを食わされた旅行客の不自由さを尻目に、小生は家内とカンジキを持って里山の吉峰に、雪の華を愛でに出掛けてきました。
 
 踏み跡もない真っさらな、フワフワの登山道を、気持ちよく先陣切って足跡を付けてきました。気持ちよくと言ってはみたものの、吹き溜まりでは腰まで浸かってのラッセルを強いられます。未だ陽が昇る前の氷点下の気温ですが、新雪の華は満開状態で、凛と張り詰めた朝のこの空気感が堪らなく心地がよいのです。
 
 先週は、3月下旬並みのポカポカ陽気で、ここ吉峰には、小鳥の鳴き声が良くさえ渡って、「春遠からじ」、と、感じながら下山してきたばかりですが、昨日は、鳥の声すら聞こえず、林の中はシーンと静まりかえっていました。
 時折り木の枝に積もった雪が、陽が当たると共に緩んで、ザーザーッと滑り落ちる音が響いてくるだけです。
 
 春に備えて膨らんでいた木々の芽は、無理矢理、雪帽子をかぶせられ凍えて縮こまっていました。
 登るにつれ、ラッセルがひどくなり、出発時に着込んでいたダウン、フリース、セーターを次々と脱いでいき、ついには、アンダーシャツ一枚でも汗だくになっていました。
 
 人っ子一人いない吉峰の山頂で、抜けるような青空、白い雲、それに真っ白な雪の華を眺めてのランチタイムは、富山ならではの贅沢な時間でした。
 ほんの一時の晴れ間でした。西の空から鉛色の雲が近づいてきたと思ったら、あっという間に、青空はかき消されて、強風と共に吹雪だし、視界が遮られました。
 登ってきたトレースが消えないうちにと、一目散に逃げ下りてきました。
 
 久し振りのラッセルの重労働が負担となって、暫く改善していた腰痛がぶり返しています。
 今朝になって、腰だけでなく肩、両の腕をはじめあちこちの筋肉痛がでて、否応なしに年を感じさせられています。
とやまの こうじ
 
 
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あけましておめでとうございます

今年もよろしく。 

 富山県医師会雑誌の「医報とやま」1月1日・新年号の表紙絵に昨年1月に撮った写真が採用されましたので、添付しました。

 昨年は記録的な暖冬で、北陸では珍しいくらいに、1月でも抜けるような青空の日が何度かありました。

 山里では、例年ならば深い雪に埋もれているはずのタンポポが、年始めから既に咲いていました。しかも、季節感を充分に感知できないのか、勝手気儘に咲いてるから、一つの株には、咲いたばかりのものから、咲き終わってフワフワの冠毛を付けたものまでが混在しているのです。タンポポを前景にして、雪化粧した剱岳をぼかして撮ってみました。

 余りの好天続きで、富山市の田尻湖や野中町の人工湖に、はるばるシベリアから飛来している白鳥が、北帰行の時期だと勘違いをせねばいいがと案じていたことを思い出しています。

とやまの こうじ

仕事の合間に、あわてて(その2)作っていたものですから、昨日の、常願寺川の住人こと、たいじさんのコメントまで削除してしまい、もうしわけありません。ご寛容のほどを

 さて、昨日の報告の続きです。

夢中で目の前のカモシカに向かってシャッターを切っていると、足下のミニー(愛犬の名前)が「ウウーッ」と再び唸り始めたのです。ここで大きく吠えられると、折角のチャンスが台無しです。
「シーッ」と叱りつけ、足下を見やると、いつの間にかミニーの向きが変わっているのです。
今、登ってきたばかりの急坂を見下ろしながら、「ウウーッ」と唸って身構えているのです。
目線の先には、これまたびっくり!!。一回り大きな、濃い褐色の毛で被われたもう1頭のカモシカが、ジーッとこちらを見上げて構えているのです。
 がっちりした体型から、下のは雄。上半身が白っぽく、上品さを漂わせた上のが雌なのであろう。
(昨日の写真と見比べてください)
どうやら我々は、週末の2頭の密かな逢瀬の最中に、いきなり邪魔したようです。
でも、我々が危害を加える意向のないことが判ったようで、冬枯れの木立の中に、2頭で仲良く消えていきました。
                     とやまの こうじ


ニホンカモシカとの出会い(その2)

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