季節の風物詩 一覧
伊東家玄関前にて(半太は散歩中)
今年もゴールデン・ウイーク初日の26日は、伊東くんのお宅の裏山での"たけのこ掘り"で始まった。
いつも変わらぬ伊東くんご夫妻のご好意に甘え、初夏のような心地よい一日、斉藤(半)、仙台、問谷(初参加)、松島、長谷川、長谷川夫人の6名が参加した。
三日続きで当日の朝も当地で"盗掘"があったと聞いて驚いたが、いやな世の中になったものだ。
しかし、それほど美味のたけのこが採れる証拠でもあろう。
別所のたけのこがおいしいというが、それ以上!
例年"たけのこ掘り"ガイド役をつとめる魚谷くんが不参加なうえ、参加できないがおすそ分け所望という人もあるので、参加メンバーはたけのこ確保のためしゃかりきにがんばった。
今年はたけのこの表年ということもあろうが、100本近く採れたようだった。
伊東くんのお宅は文化庁の保存指定を受けた由緒ある建物であり、中を見学させてもらった。
江戸時代からの庄屋さんかくありなんと感じさせるたたずまいだが、維持するのは大変なことだろう。
きれいに整備された中庭、そして裏山の美しい木々、花々が目を愉しませてくれる。
その母屋で柏餅をいただきながら一休み、またおにぎりをパクつきながら談笑タイム。
いまや親の介護は共通の話題。長生きしたいがそれも心配・・・いったいどうすりゃいいんだい。
伊東くんの家には古文書があるので、解読のため古文書の勉強中。
午後二時過ぎには快晴一転雷雨模様となり、各自たけのこを抱え、あいさつもそこそこに解散。
家に着くまでは転んでもたけのこだけは放しませんでした。
夕食はたけのこづくし。ワインで乾杯、しあわせだなー。
長谷川敏彦
《 ps これから咲く伊東家の白藤 》
「ホタルイカの身投げ」は富山の春の風物詩と言われているが、富山に住み着いて此の方20年、未だに見たことがありません。新聞、ラジオでは、今年も「ホタルイカの身投げ」が始まったとの事で、幻想的な写真を撮りたく、夜中の11時に家内と出掛けてみました。
春のぽかぽか陽気になった頃の 1,日中はあいの風(北東の風)で夜には無風、2、新月の暗闇 3.波が穏やかな夜、にホタルイカが産卵のため浅瀬に浮き上がってくるのです。新月まわりで月明かりがないため、ホタルイカは水面までの高さが解らず、水面まで浮き上がってしまうため、波に浚われて浜辺に打ち上げられることを「ホタルイカの身投げ」と呼んでいます。打ち上げられた際に、発光器のある触手が砂に触れて青白く幻想的に発光するのです。
数年前に、これら「身投げ」条件など全く考慮もせずに、見物に出掛けたことがありますが、浜辺には人っ子一人見当たらず、身投げ現象が、今出るか、今出るかと、寒さでふるえていた苦い思い出があります。
従って、今回は、既に仕舞い込んだ冬物のダウンを着込んで、使い捨てのホッカイロを貼って、防寒対策を万全にして、気合いを入れて出掛けました。
新聞に載っていた「身投げ」場の八重津浜への道は真夜中近く言うのに車・車の渋滞です。浜辺に近づくにつれ、狭い道路の両側は、不法駐車で通り抜けるのにも一苦労です。ようやく町外れで駐車スペースを探し当て海岸へ向かうと、海水浴場への道は人・人・人の行列です。
海岸へ向かう皆さんは、長靴あるいは渓流釣りや鮎釣りアングラーが使う胸までのチェストウェーダーを履いて、手に手に懐中電灯、バケツ、タモを持参しています。スニーカーを履いて、写真機、三脚持参の我々とは、手にしているアイテム、出で立ちが違います。
夜の浜辺で家内と静かに打ち寄せる潮騒を耳にしながら、幻想的な青白い光の軌跡を写真に収めるつもりで出掛けたのですが、海水浴シーズンよりも多い人出で、騒がしく、ゆっくり三脚を立てて、写真なんか撮ってはいられません。
波打ち際で、三脚を設置すると、ホタルイカ掬いの人たちの邪魔となり、真っ暗闇なのでぶつかられますし、ホタルイカを掬ってる人達の手にした懐中電灯の明かりがファインダーの中に行き交って、高感度フイルムが感光してしまいます。撮影に邪魔な懐中電灯の光を避け、静かな波打ち際を探し当てれば、そこは静かなはずです。ホタルイカなんてどこにも見当たりません。潮の流れの関係でしょうか。ホタルイカの「身投げ」場所が限られているのです。だから、一ヵ所に集中して人・人・人で溢れかえっているのです。
午前0時を回ると、ますます人の数が増えてきます。電灯で水面を照らすと、それこそびっしりイカ、イカ、イカの大群で、海面が赤く変色しています。皆さんは、タモを縦横無尽に操って、バケツ一杯、いや、衣装ケースを一杯にしていました。そんなに捕ってどう処理するのかナー。
小生達は撮影を諦め、、「身投げ」して浜辺に打ち上げられたホタルイカを拾って、分けていただいたレジ袋に詰めて持ち帰ってきました。
翌朝、早速、拾ってきたホタルイカを茹でて食してみましたが、ジャリジャリで食べられませーん。浜辺に打ち上げられたイカは、砂を噛んでて、食べられないのです。
道理で昨晩は、皆さんが、長靴やウェーダーを履いて、海の中に入ってタモで掬っていたのが理解できました。65歳過ぎて、又、一つ勉強しました。
幻想的な青白い光の軌跡シーンが撮れることを頭に描いて出掛けたのですが、浜辺はソウゾウ(騒々)しく、ソウゾウ(想像)違いの「身投げ」現象でした。
とやまの こうじ


