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花を楽しむ 一覧

 梅曽のしだれ桜.JPG「古賀志の孝子桜」や「北條家薬師堂の桜」を見た翌日、宇都宮市に隣接するさくら市の東に位置する那珂川町の「梅曽しだれ桜」を訪ねる。

 那珂川町の北西部、箒川と那珂川の合流地点の一帯は、奈良時代から平安初期にかけては、古代那須国(郡)の中心地として栄えた所だそうだ。その跡を示すものが「那須官衙遺跡」である。その官衙遺跡への入口の三叉路の地に、高さはそれ程ではないが、大きく枝を傘状に広げたしだれ桜「梅曽しだれ桜」がありました。枝が地面に触れんばかりに垂れ下がり、ま近に桜の花を見ることができました。

 説明板によると、栃木の名木百選に選ばれている「吉田観音寺のしだれ桜」(推定樹齢250年のエドヒガンザクラ・・・那賀川町吉田地区)の根上がりを氏子総代が譲り受け、昭和51年に氏子によりこの地の塚に植樹したということです。

       「梅曽しだれ桜」

           所在地 栃木県那賀川町小川地区

                ( 撮影日  2019.4.9 )

                         花追い人

            

       

古賀志の孝子桜.JPG 時は春、「花追い人」の気持ちを最もウキウキさせる季節です。勿論それは桜の花の所為です。今年は例年よりも早く開花を迎えましたが、その後冬に逆戻りしたような寒い日が続き、見頃のピークが後にずれたようです。

 私も今年、喜寿を迎えました。これまでのように車で、今日は福井だ、富山だ、明日は滋賀だ、岐阜だと飛び回る元気がありません。それで今年は、新幹線にて宇都宮まで行き、そこからレンタカーで栃木の田舎の桜を見て回ることにしました。初めての土地なのでどのような桜がみられるか楽しみでした。

 まず最初に向かったのは、宇都宮駅から北西へ15kmほど走った、古賀志山の麓にある城山西小学校校庭にあるシダレ桜の古木です。宇都宮市指定天然記念物の「古賀志の孝子桜」です。樹齢450年、樹高約8m、幹周約4.65mという老大木です。校庭のど真ん中にどっしりと構えている立派な桜です。また、校庭の西門と正門にもこの孝子桜の子供桜、樹齢約100年という見事なシダレ桜が。校庭後ろの展望台から見る桜の風景は格別でした。

 しかし、此処ではゆっくりといつまでも見ているわけにはいきません。なぜなら、学校のグラウンドのど真ん中です。グラウンドで授業が始まると退出を余儀なくされるわけです。観光地ではないのです。でも、授業が終わると又、自由にグラウンド内へ入って桜を観賞できるんです。学校前には、大きな無料駐車場を設け、周囲には地元農産物の直売所が。花見客大歓迎なのです。

 6日、7日の両日、「第17回古賀志の桜まつり」が開催されたそうです。平成12年に孝子桜の樹勢が弱ったため、大掛かりな樹勢回復事業が行われ、平成15年から桜まつりが始まったそうです。祭りでは、桜の木の前で新入生と卒業生の紹介・激励をしたり、児童の箏の発表やダンス、コンサートなどが行われたそうです。

 この「孝子桜」の由来は、説明板によると、昔、この村に住む孝行息子が、「死ぬ前に一度桜が見たい」という病気の父親の願いをかなえるべく、古賀志の山中にある大日如来の祠に、一生懸命祈願したところ、翌朝この桜の花が咲き、病気の父親はこれを見て大変喜び往生を遂げたということです。

 また、この桜は、城山西小学校を舞台にしたドキュメンタリー映画「奇跡の小学校の物語  この学校をなくさないで!」のシンボルでもあるそうです。この話はあとで調べたところ以下のようなお話でした。

 城山西小学校は、1875年(明治8年)創立の伝統ある学校でしたが、人口の減少で1997年(平成9年)に複式学級が始まると、2005年(平成17年)には児童数35人になり、市教育委員会は廃校を検討。そこで、この地域に根差した歴史ある学校を存続させようと、同校や地域住民で作る「城山西小と地域振興を考える会」などが一体となり、ユニークな活動を展開したそうです。その活動とは、「小規模特認校」として、学区外からの児童の受け入れを開始したのです。琴や陶芸などで文化人を招いた授業を行ったり、給食用の有機野菜を地域住民と共に栽培したりと、取り組みは多彩に。その結果、次第に評判となった同校には、学区外からの通学児童が増え、現在の児童数が100人を超えるまでに回復したそうです。

 このように「孝子桜」は城山小学校のシンボルだけではなく、地域住民活動のシンボルでもあったのです。なかなかいいお話ではありませんか。

       「古賀志の孝子桜」

         所在地 栃木県宇都宮市古賀志町 583

             ( 撮影日  2019.4.8 )

                             花追い人

              

  

 

 毎年9月のお彼岸の頃に必ず咲く花に曼珠沙華があります。全国各地にこの曼珠沙華の名所がありますが、殊に埼玉県日高市の「巾着田の曼珠沙華」は有名です。500万本の花が咲き誇るという日本随一の群生地ということです。今年は、この日本最大の群生地、日高の巾着田へ行ってきました。

 天気予報と宿の空室状況を確認しながら、ようやく決めたのは9月25日~27日でした。花期は9月中旬~10月上旬ということなので、ゆっくりと構えていました。しかし、現地へ行ってみてがっかり。天気は雨、花は見頃を過ぎているという状況でした。

 目的の場所、曼珠沙華公園はそれでも、数珠つなぎの状態の人出で賑わっていました。肝心の花は昨日までの雨ですっかりダメになっていました。まあ、それでもまだ、群生の見事さを残している場所もあり、巾着田の曼珠沙華(1).JPGその様をカメラに収めることができました。本来なら、広大な林の木々の間を炎のごとく真っ赤に埋め尽くしているはずなのですが、色褪せたちょっと白けた赤色でした。もし、3日早く着ていたなら、さぞかし見事だったろうなあと残念でなりません。

 でも、これだけの群生した様は初めてお目にかかりました。これまで川辺の群生や、棚田の畔を縁取る様は見てきましたが、ここ巾着田の群生は想像をはるかに超えていました。正に、500万本の群生地と謳っているだけのことはありました。

 ところで、巾着田という名称ですが、この地を流れる清流高麗川が蛇行した形が「巾着」の形に似ていることから巾着田と呼ばれるようになったといいます。その面積は、直径約500m、22haもあるそうです。現在ここは、巾着田曼珠沙華公園となっていますが、元は藪や竹林、葦に覆われた荒地だったそうです。昭和40年代に、この地を当時の日高町が取得し、整地をしたところ、9月頃一斉に曼珠沙華が咲きそろい、多くの人々の関心を呼ぶようになったそうです。曼珠沙華は、河川の増水などにより流れてきた球根が漂着し、根付いたものと考えられています。

  所在地 埼玉県日高市高麗本郷125-2巾着田曼珠沙華公園

      ( 西武秩父線 高麗駅下車 徒歩約15分 )

      ( 撮影日 2018.9.26 )

            

                   花追い人

大宝寺の枝垂れ桜(1).JPG樹下の苔の上の花弁.JPG 吉野瀬川の圧倒的な桜並木をを見て、旧武生市内JR武生駅の近く、寺院の密集した地域へ。目指す大宝寺はその一角にありました。境内の駐車場に車を置き、寺の本堂へと進むと、見事な枝ぶりの枝垂れ桜が。しかし、残念なことに、見頃を過ぎ、わずかに枝先にわずかの花を残すだけで、ほとんど散りきった状態でした。満開の時は迫力満点の艶姿であったであろうと想像できました。大きく周囲に広げた枝は優美な感じです。根元の杉苔も見事。その上に散った花弁が苔をピンク色にしていました。

 現在、幹回り1.5mのこの桜の木は、元はもう一回り大きく、100年以上を経た大木でしたが、昭和40年(1965)の台風23号のため折れてしまい、その根元から芽吹いて育ったものだといいます。ということは、50余年でこの立派な姿になったといいえます。桜の生命力恐るべしです。

      所在地  福井県越前市本町10-2

               ( 撮影日 2018.4.5 )

                               花追い人

吉野瀬川の桜(1).JPG 越前町から国道365号線を越前市へ車を走らせていると、市街地へ入る直前に見事な桜並木に出くわし、思わず車を降りて見ました。カメラを持った多くの人が往来していて、盛んにカメラのシャッターをきっていました。そこは、越前市の西部を流れる吉野瀬川で、両岸の土手にはソメイヨシノの古木が、川に覆いかぶさるように枝を伸ばし、素晴らしい景観を作っていました。まさに桜花のトンネルの中を川が流れているという感じでした。斜面にはスイセンの黄、空の青とのコントラストが見事。予想だにしていなかった光景に出会い、これは広いものでした。

     所在地  福井県越前市新町

           ( 撮影日 2018.4.5 )

                             花追い人

 陶の谷駅跡の桜(1).JPG陶の谷駅跡の桜(2).JPG法華寺から歩いて10数分の所に、5本の立派なソメイヨシノの桜の古木が、今盛りと咲き誇っていました。そこには、「陶の谷駅跡」と記された看板が立っていました。後で調べると、以前、鯖江市の鯖江駅と丹生郡織田町の織田駅とを結んでいた福井鉄道の鉄道路線「鯖浦線(せいほせん)」(19.5km)が走っていたそうですが、昭和48年(1973)配線となったそうです。

 ホームの一部と、レールが今でも僅かに残っており、当時を思わせる駅名看板が立っていました。桜の古木は、その残されたホームに5本並び立っているのです。廃駅跡地のホームに残る老桜という風情でした。

        所在地  福井県越前町陶の谷

                ( 撮影日  2018.4.5  )

                               花追い人

法華寺の枝垂れ桜(1).JPG 4月5日、福井県越前町・越前市の桜を巡ってきました。以前、福井市の足羽神社の枝垂れ桜、西雲寺の枝垂れ桜、越前市の味真野小学校の桜などをご紹介しましたが、今回も、見事な枝垂れ桜と桜並木を見ることができました。

 まず最初に訪ねたのは、法華寺の枝垂れ桜。北陸自動車道鯖江インターを降り、国道417号線を日本海側方面へ向けて走り、越前町役場を過ぎ、古墳公園の下の交差点を左折し、しばらく行くと蝉口の集落へ。その中程山の中腹に目指す法華寺がありました。本堂への石段の左側に、今まさに満開の枝垂れ桜の大木が、その長く垂れ下がった枝が風に揺れ、まことに優美な姿を見せていました。裏山の樹木の緑と、空の蒼とのコントラストは抜群でした。その見事さに疲れも吹き飛び、出かけてきた甲斐がありました。

 脇に立つ、越前町教育委員会の説明では、この桜は町指定天然記念物、根回り2.45m、樹高8m、樹齢100年余りとありました。又、日蓮宗の本山、身延山辺りの枝垂れ桜の種子を拾ってきて播いたのだろうと言われているとも。普通なら、本山のあの有名な大枝垂れ桜の種子、あるいは苗を本山から譲り受けてきたとか、頂いてきたとか書きそうなものですが・・・・・。

 この,妙光山法華寺は元、真言宗の寺であったが、嘉吉元年(1441)、僧 日鎮が日蓮宗に改宗したといいます。

        所在地  福井県越前町蝉口 4-4

                 ( 撮影日 2018.4.5  )

                                花追い人

専称寺の枝垂れ桜(1).JPG 大和路の桜をもう一本ご紹介します。 専称寺の枝垂れ桜(2).JPG

 法華寺の奈良市内を出て、大和郡山市を通り、斑鳩の法起寺、法輪寺の三重塔と桜を見て、奈良県内では最も早く咲くといわれる枝垂れ桜を見に、二上山麓にある専称寺へ向かう。国道165号線の二上山登り口の近くにその寺はありました。春日神社の森の傍らに立つ小さな浄土宗の寺でした。とても普通乗用車が通れないような細い道に、家々が密集している集落の端に位置していました。あたかも隠れ寺のごとく、ひっそりとした佇まいでした。目指す桜は、小さな山門をくぐると、本堂前の狭い境内一杯に枝垂れ広がっていました。枝先が顔を撫でる。桜花のシャワーだ。夜はライトアップされるそうだが、それは怪しいほど美しいに違いない。しかし、これほど見事な桜だが、花見客は4~5人だけ。お陰様でゆっくりと鑑賞できました。

 この枝垂れ桜は、樹齢約200年程のエドヒガン系の枝垂れ桜だそうです。

 この寺は正式には天祈山菩提院専称寺といい,天正10年(1582)開基されたといいます。

      所在地  奈良県香芝市畑7丁目9-7

             ( 撮影日  2018.3.31 )

                            花追い人

 

南大門横の紅一重枝垂れ桜.JPG 今年の冬は例年になく寒く、大雪にもなりましたが、3月半ばを過ぎてあっという間に桜の季節となりびっくりしています。昨年、一昨年と2年続けて桜旅を投稿できませんでしたが、今年は、事情あって奈良へ出かけた際、大和路の桜を巡る機会ができました。まず初めに、法華寺の桜を2本ご紹介します。

 1本は、南大門の横に立つ紅一重枝垂れ桜です。まだ、樹齢はそれ程のものではないが、ゆったり垂れ下がった枝は、優美なものでした。今まさに見頃というところ。その前に大きな歌碑が立っていましたが、その文字が判読できず、誰のどういう歌が分からない。帰って調べてみたら、法華寺には山部赤人と会津八一の歌碑があり、赤人の「いにしへの古き堤は年深み池の渚に水草生ひにけり」が該当するようだが、その桜とどのような関係なのか分からない。

護摩堂前の桜.JPG もう1本の桜は護摩堂前に立つ、やはり枝垂れ桜です。確かに枝垂れ桜だが、優美な枝ぶりとはとても言えない、武骨そのもので、傘の骨のように固い。風が吹いてもびくともしないぞという感じの,まるで造花のような風体だ。何という桜か分からない。以前、京都の大原野神社で見た「千眼桜」と似ているようだが・・・・・不思議な桜だ。

 なんだか分からないことが2つもあって、もやもやした気分で法華寺を去りました。

 法華寺は、聖武天皇の皇后である光明皇后の発願により,総国分尼寺として、光明皇后の父・藤原不比等邸宅跡に建立された寺院。平安遷都後は一時衰退していたが、後年、豊臣秀頼・淀君によって慶長6年(1601)に本堂、南大門、鐘楼(いずれも重文)が再建された。本堂に安置された十一面観音(国宝)は光明皇后がモデルであると伝えられている。この法華寺境内東側に、約千坪の「華楽園」があり、100本の椿をはじめ、法華寺蓮など750種の花木・草花があり、一年を通し四季折々の花が鑑賞できます。

       所在地  奈良県奈良市法華寺町882

             ( 撮影日  2018.3.31  )

                                花追い人

となみ夢の平のコスモス(1).JPG

 日本の秋を彩るポピュラーな花の一つ、コスモス。外国産の草花ながら、今ではすっかり日本の秋に溶け込んでいて、俳句の世界では、「秋桜(あきざくら)」という季語にもなっている。また、別名「大春車菊」という和名もある。

 先日、新聞の富山県の秋のイベント情報を見ていたら、「2016 となみ夢の平コスモスウオッチング(10月1日~16日)」が目に入ったので、早速3日(月)、秋雨の晴れ間に出かけてきた。

 北陸自動車道砺波ICを降り、庄川を渡り、夢の平県定公園の「となみ夢の平スキー場」へ。

 ホテル「夢の平コスモス荘」の上方、スキー場のゲレンデ全体にコスモスが群れ咲いていた。100万本のコスモスだという。白、淡紅、紅,深紅など、色とりどりの花が秋風にそよぎ、バックに飛騨の山々?が望める光景は見事というしかない。ただ、残念なことに真っ青なる秋空とはいえず、いまにも雨が降りそうなる曇り空だった。 

 月曜日だったせいか、人出はまばらで、10人ほどいたかどうかという寂しい状態。それだけに、ゆっくりと、しずかにこころゆくまで観賞でき 

となみ夢の平のコスモス(4).JPGとなみ夢の平のコスモス(3).JPGのサムネイル画像

花追い人

所在地 富山県砺波市五谷 となみ夢の平スキー場

 ( 撮影日  2016.10.3 )

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