2005年2月 6日
デジタル犯罪の動向
一 犯罪動向
1 大阪弁護士会奥村徹弁護士Blogなどによると「P2Pの次の課題は、児童ポルノ問題」だそうだ。
2 海外メディアによると、「子供に対する性的虐待事件などにおいてデジタル証拠の価値が増大していっている」ということのようでもある。
二 司法関係者のデジタル理解度
1 米国でも、裁判官ら関係者のデジタル理解度は、ゆっくりとした進捗状況のようである。多くの裁判官らは、デジタルと無縁の世界で成長してきた人が多数とのこと(http://www.cnn.com/2005/LAW/01/28/digital.evidence/index.html)。
2 「コンピュータで成長しなかった裁判官がいる。そして、その多くの裁判官がコンピュータが提起する技術と問題を理解していない」とのこと。
3 法律家がIT技術をマスターする必要性はない。しかし、IT社会で「何がおきているのか」を理解する程度のIT知識は当然必要だろう。
三 デジタル証拠の浸透
海外メディアが紹介するデジタル証拠についての論述である。
イ デジタル証拠はほとんどの刑事事件の特徴になっている。
ロ メールなどのデータは特に知能犯罪の起訴で不可欠になってきている。
(従来の通信手段である電話は、盗聴しない限り、その通信内容は記録されていない。通信日時等の外形的事実は別にして。ところが、現在の主たる通信手段はメール。通信メールは容易に(経費面は別にして)その内容の記録と保存が可能なのかもしれない。デジタル社会における犯罪は、案外、多くの痕跡を残すことになるのかもしれない。サイバーポリスの重要性が増してくる。警察学校で習得するのは、逮捕術ではない。ネット検索術、PC解析術だ。)
投稿者 goemon : 10:34 | コメント (0) | トラックバック(0)
2005年2月17日
IT技術悪用者と犯罪
一 IT技術悪用者による犯罪幇助
1 デジタル犯罪においては、IT技術悪用者による犯罪幇助ということが問題となる。
なぜなら、犯罪目的のためのプログラム、例えばサイト訪問者を欺罔するような方法で、アダルトサイトの入り口をクリックした瞬間に、「IPアドレス等を表示」して、あたかもサイト訪問者の個人識別情報を把握したかのような誤解を与え、「入会登録ありがとうございます。入会金を下記口座に振り込み送金して下さい」というようなサイト訪問者が予期しない内容の案内や指示を表示するCGIなどは、明らかに詐欺ないし強要の罪を犯す目的で制作されているものであり、このような使用目的を認識、認容しながら、CGIを制作、提供したIT技術者は、詐欺ないし強要の罪の幇助と評価できるからである。
2 上記のような犯罪の幇助と評価し得るプログラムに該当するのではないかとの疑念のあるものは結構多いのではないかと思われる。
イ 1記載のようなCGIプログラム
ロ サイト訪問者を欺罔して国際電話をかけさせるようなプログラム
ハ 電話における発信者情報偽装プログラム
など。
3 デジタル犯罪の陰に、犯罪を幇助するIT技術悪用者の存在がある。
もちろん、犯罪に利用できるプログラムを制作したというだけで犯罪幇助と評価するのは不当であることはいうまでもないところであり、犯罪幇助の意思、幇助の故意の認定には慎重にすべきであるが、捜査機関は、犯罪幇助の目的で制作されたことが明らかとなったプログラムについては、このような犯罪幇助行為を行ったIT技術悪用者の摘発にも考慮すべきである。
プログラム制作は犯罪の治外法権でもなんでもないからである。
ワンクリック詐欺、ソフト開発業者を初の逮捕
アダルトサイトの画面を一度クリックしただけで入会の契約をしたと思わせる「ワンクリックサイト」を利用し、金をだまし取ったとして、京都府警ハイテク犯罪対策室などは平成17年7月6日、サイトのソフトを開発した高松市のコンピューターソフト開発会社経営ら2人を詐欺容疑で逮捕した。
サイトを運営した岡山県倉敷市の会社社長ら6人(風営法違反容疑で逮捕)も詐欺容疑で再逮捕する方針。府警によると、「ワンクリサイト」のソフト開発業者を逮捕するのは全国で初めて。
調べによると、容疑者らは共謀し、今年2月、サイトにつないだ滋賀県野洲市の会社員(40)ら4人が「利用規約に同意する」をクリックしただけで会員登録が完了したとする虚偽の画面を表示させ、利用料金計17万5000円をだまし取った疑い。
某容疑者はソフトを1組約25―50万円で某容疑者に計11組販売。某容疑者らは1日に数万通のメールを不特定多数に送信し、昨年秋以降、30都道府県の約1000人から計約5000万円を振り込ませていたという。
(読売新聞) - 7月6日14時54分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050706-00000306-yom-soci
イ Winny事件においては、刑事公判において捜査官は 「このときは被告人を被疑者にしようという考えは毛頭なかった。プログラム開発者と犯行は全く別で、プログラマーは悪くない、使った者が悪いと思っていた」。ところが、被告人は、捜査官らが想像もしなかったこと、「著作権を侵害する行為を蔓延させて、著作権のあり方を変えるのがWinny開発の目的だった」 と語り始めたと証言している。
もちろん、弁護側は、これを否認し、「著作権侵害蔓延目的というのは捜査官の作文である」と反論している。
Winny事件の争点のひとつが見えてきている。
法注書き-犯罪が成立するためには、客観的な行為とそれに対応する主観的な故意(又は過失)が必要とされている。上記は、この犯罪が成立するためのふたつの要件のうちの後者、主観的な故意(犯罪幇助の故意)の問題である。仮に主観的な犯罪幇助の故意が認められたとしても、それに対応する客観的な行為の存在が必要である。
客観的な行為の存在+主観的な故意(又は過失)の存在=犯罪の成立
ロ
仮にWinny事件のような場合、イ記載の主観的な要件が具備していたとして、どのような行為があれば犯罪が成立するのか。
犯罪が成立するための行為については、刑法の世界では構成要件に該当する必要がある。構成要件とは、刑法が定めている一般的には違法な行為、してはいけない行為の類型、違法行為の類型であることから、Winny事件のような場合には、一般的に、「著作権侵害の結果を招来するような、著作権侵害行為を助けるものと評価できる、結果の発生に対する法的な相当因果関係力を持つ行為」に該当する必要がある。
従って、「著作権侵害を助けることができる」というような「著作権侵害行為」と-単に条件関係にある-に過ぎない行為では該当しないという評価をしなければならない。
「P2Pプログラムの作成とその公開、配布」という行為は、上記の-結果に対する条件関係は認められるとしても、法的な相当因果関係力を持たないもの-として、それのみでは「著作権侵害行為の幇助行為」には該当しないと言うべきである。
Winny事件のような場合には、単なる「P2Pプログラムの作成とその公開、配布」という行為を越える「+アルファ行為」の存在がなければ、「著作権侵害行為の幇助行為」には該当しないと言うべきである。
Winnyに限らず、各種の先駆的プログラムやソフトはIT技術の進化、発展のなかで制作され、それらはIT技術の進歩、IT社会の発展に貢献する可能性を持っているものであることから、前記のようなプログラム自体が犯罪の幇助を目的としているものであることが明らかなものは別にして、各種のソフトないしプログラムは、その中立性から、原則として、その制作ないし頒布行為のみでは、犯罪の幇助行為に該当しないということを構成要件理論として確立する必要がある。
「P2Pプログラムの作成とその公開、配布」
=中立的行為=法的因果関係力なし=幇助行為に該当せず
+
「アルファ行為」→法的因果関係力あり→幇助行為該当可能性
Winny事件の場合には、上記「+アルファ行為」の存否と「法的因果関係力」の存否=違法類型該当性が問題となるのである。
ハ
Winny事件の場合に、これを著作権侵害の幇助の罪に問うのは、「包丁メーカーを殺人幇助の罪に問うに等しい」というような立論は、構成要件が違法類型であり、その該当性の判断については、一定の結果発生への法的相当因果関係力を持つ行為に限られるべきであるという構成要件理論を否定するものであり、かつ別カテゴリーで記載したような不真正不作為犯の理論をも無視する不当な議論でもある。
ニ
本稿の見解は、「いわゆる中立的行為」の構成要件該当性を否定する立論であり、中立的行為の議論は、上記のような因果関係力の問題、構成要件該当性の問題として把握、整理すべきであり、理論としては埋没させるべき議論である。
ホ
また、本稿の見解は、構成要件の一要素である因果関係について、条件説ではなく、相当因果関係説を採用することを前提とした立論である。
この因果関係について、判例はどの見解を採用しているのか、条件説を採用しているのか、議論のあるところであるが、相当因果関係説を採用しなければ、本稿のような問題の解決は困難であり、幇助行為の無限定性という問題を克服することは困難であると考えている。
法注書き
条件説=結果に影響を与えたすべての条件を同等に評価し、すべてに因果関係を認める説
相当因果関係説=一般人の社会生活上の経験に照らして、通常そのような行為からその結果が発生することが「相当」と認められる場合に、刑法上の因果関係を認める考え方。
(前田刑法総論177、179頁)
ニ 悪用IT技術の進化
1 ワンクリックウェア
イ
情報処理推進機構(IPA)セキュリティセンターの加賀谷伸一郎氏の話しによると、「ワンクリック詐欺やそれを助長するスパイウェア――ワンクリックウェアに関するものの相談が増えている」とのことである。同氏によれば、「ワンクリックウェアの典型的なパターンの1つは、クリックするとDOSプロンプトを模した画像を次々と表示させてユーザーを驚かせ、最後に「ご利用ありがとうございます。利用料金は××円です」と表示するもの。IPアドレス情報を表示させ「身元を割り出して請求にいきます」と脅すもの。また、動画ファイルを装ったワンクリックウェアで、実行するとデスクトップ上に「請求書」が作成されるものなど、いろいろなパターンがある」という。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060331-00000073-zdn_ep-sci
ロ
実際にワンクリック詐欺を仕掛けたサイト運営者を相手取って訴訟を起こし、精神的苦痛に対する損害賠償を勝ち取った桜丘法律事務所の桜井光政弁護士は「スパイウェアについては、ものの本来の用法を損なわせるという意味で器物損壊に当たり、十分取り締まりの対象になる。また、これを用いてお金を詐取すれば、電算機使用詐欺罪に当たる」と述べているとのことである。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060331-00000073-zdn_ep-sci
ハ
桜井光政弁護士の言われているという法的解釈(桜井弁護士の論考その他での直接確認はできていない)の当否は別にしても、今後も、このような悪用IT技術は進化していくのだろう。
ニ 法的解釈
ワンクリックウェアがPC操作者の操作と相まって、操作者の意図しない動作をさせるとして、これのインストール行為が果たして刑法所定の器物損壊等の罪に該当するのだろうか。
(器物損壊等)
刑法261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
このワンクリックウェアというものは(その詳細は知らないため、推論に過ぎないが)、PCの保有している機能を損壊するものではなく、単に、「PC操作者の操作と相まって、操作者の意図しない動作をさせる」に過ぎないものではなかろうか。仮にそのようなものであれば、「PCの効用を損壊させたとは言えない」のではないだろうか。
もちろん、これが例えばPCのレジストリーを書き換えるなどして、PC操作者をしてPC本来の動作をさせないようにしたような場合には、「PCの効用を損壊させた」ものとして器物損壊等に罪に該当することになると考えられる。
(電子計算機使用詐欺)
第二百四十六条の二 前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。
また、電子計算機使用詐欺の罪の構成要件は上記のようなものであり、「不実の電磁的記録の作出やこれの利用による不法の利益の獲得」という犯罪類型であり、ワンクリックウェアによる場合には、この罪には該当しないと考えられる。
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2005年2月19日
著者紹介
【著者略歴】
神戸大学法学部卒業
山形地裁、東京地裁(職務代行)、神戸家裁、神戸地裁判事補、神戸簡裁判事を経て、現在、大阪弁護士会所属弁護士
日弁連法務研究財団、日本賠償科学会、法とコンピューター学会、頭脳集団などに所属し、「金利及び弁済金額計算に関する法律と実務・付録プログラム」、「限定相続の実務」、「改訂 限定相続の実務」「消費者金融金利計算の実務と返せ計算くん」、「中学生にわかる民事訴訟の仕組み」、「刑事訴訟の仕組み」、金利計算のバイブル本「貸金業法施行規則別表算式と貸付条件記載・掲示・利息金計算-金利の黒本」など弁護士ら専門家の間でベストセラーとなっている著作などがある他、「嘘見破るくん」、「ライプニッツ係数計算書」、「弁済供託計算書」、「新・返せ計算くん」、「延滞金計算くん」その他多数の法律電卓を考案し、有償無償で頒布している。
また、税理士会、行政書士関連団体、青少年健全育成会その他の団体において、多様な講演活動等もしている他、各種団体に対する連載執筆活動等もしている。
法律系インターネットの世界においては、本名よりもハンドルネームである「弁護士五右衛門」の方が著名でもある。「知識や知恵は、先人のものを盗め!」という基本的発想をハンドルネームに託している。
弁護士五右衛門の最新(平成22年5月発刊)著書-改訂 限定相続の実務
無償頒布VBAプログラム
(ウィドマーク計算書・旧弁護士報酬基準計算書など)
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2005年2月27日
コンピューター関連犯罪の諸相
コンピューター関連犯罪の諸相
コンピューターに関連する多様な犯罪が生まれてきている。
その多様な犯罪の手口と罰を見てみよう。
一 不正アクセス関連犯罪
1 不正アクセス
知人のID及びパスワードを盗用して、知人のホ-ムペ-ジを削除、抹消行為
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他人のID番号などを使ってホームページを削除した女子大生を逮捕
香川県警高松北署と県警生活環境課は2月23日、他人のホームページを削除した大阪市の女子大生を不正アクセス行為禁止法違反の疑いで逮捕した。この女子大生は、2004年12月21日に友人の高松市の女性が開設したホームページに、この女性のID番号やパスワードを入力してアクセスし、ホームページを削除した疑い。女子大生は容疑を認めており、「けんかして腹が立った」などと話しているという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050225-00000007-vgb-sci
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メールのぞき見500回 女性会社員を書類送検
仙台東署などは10日、夫の知人の女性のメールを、少なくとも約4カ月で500回以上も“のぞき見”したとして、不正アクセス禁止法違反などの疑いで、妻の女性会社員(37)=仙台市青葉区=を書類送検した。
調べでは、女性会社員は仙台市宮城野区の女性(35)のメールのIDとパスワードを入手、2005年4月ごろから7月ごろにかけ、不正アクセスを繰り返し、女性のメールを盗み見た疑い。
女性会社員は「2人(被害女性と夫)の仲が気になり、やりとりが知りたかった」などと供述している。
被害女性が夫の携帯電話に送信していたメールから、アドレスなどを知ったとみられる。
(共同通信) - 7月10日23時14分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060710-00000215-kyodo-soci
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イ 不正アクセス禁止法違反の典型的犯罪である。
ロ 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
不正アクセス禁止法8条
次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第三条第一項の規定に違反した者
二 第六条第三項の規定に違反した者
同法3条
何人も、不正アクセス行為をしてはならない。
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ネットバンキングで95万円詐取=不正アクセスで3人逮捕-長野県警
他人のインターネットバンキングのIDやパスワードなどを不正に入手し、口座から預金約95万円をだまし取ったとして、長野県警生活安全課などは1日、詐欺や不正アクセス禁止法違反などの疑いで、埼玉県川口市安行領根岸、無職冨永貢容疑者(34)ら3人を逮捕した。
(時事通信) - 6月1日21時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060601-00000177-jij-soci
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銀行強盗ではなく、不正アクセスによる金員詐取が増加するか。
IT時代の"銀行強盗"??
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スパイウエア詐欺 「専門知識悪用」懲役4年判決
パソコン内の個人情報を盗み取るソフト「スパイウエア」を作製・使用して、ネット銀行の他人の口座から約570万円をだまし取ったとして、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺などの罪に問われた無職、竹川敦被告(31)の判決公判が20日、東京地裁で開かれ、白石篤史裁判官は懲役4年(求刑同6年)を言い渡した。
白石裁判官は「専門的知識を自分の利益のために悪用した犯行に酌量の余地はない」などと述べた。
(産経新聞) - 6月21日3時21分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060621-00000012-san-soci
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<不正アクセス>他人のHP改ざん、中1少女を補導
他人のホームページを改ざんしようと不正アクセスしたとして、愛知県警生活経済課と春日井署は22日、栃木県の中学1年の少女(12)を不正アクセス禁止法違反容疑で補導した。全国的に未成年者による不正アクセス事件は増えているが、ページ改ざん目的で中学生が摘発されるのは異例。
調べでは、少女は7月20日、愛知県春日井市の女性(24)が作成するアクセサリー販売などを目的としたサイトに不正アクセスした疑い。閲覧時に表示される女性のIDからパスワードを推測して侵入したという。
少女はこのサイトでアクセサリーを購入したが、品物が気に入らずトラブルになった。女性がサイト内の「取り引きをしたくない人」一覧に少女のネット上の呼称を載せたことに腹を立て、不正アクセスして自分の呼称を削除したうえ、女性を中傷する書き込みをしたという。
愛知県内の未成年者による不正アクセスの検挙・補導件数は、04年に1件、05件に4件で、今年もこれで3件。いずれもオンラインゲームに他人のIDとパスワードで不正アクセスしていた。【松岡洋介】
(毎日新聞) - 9月23日14時24分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060923-00000018-mai-soci
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二 欺罔、誘導、詐欺犯罪関連
1 アダルトサイト登録、異性交際メール詐欺など
アダルトサイトにおいて、サイト訪問者に対し、勝手に「入会登録ありがとうございます。入会金をお支払い下さい」というようなメールを送信して、入会金の支払いを請求する行為
最近、これに類似した多分、詐欺まがいと思われるメールが多発信されている。
・ 逆援助交際(男性に女性との交際を求め、対価を支払うというもの)勧誘メ-ル
・ 女性からの交際要請を装ったメールなど
・ 女性からの交際要請メールの転送を装ったメールなど
これらのメールは、日々巧妙になってきている。送信者名を普通の個人のように仮想する、あたかも知人からのメールのようなスレッドを入れる、リターンメールに仮想するなど多種多様である。
イ 刑法の詐欺に該当する可能性がある。
ロ 10年以下の懲役刑
(詐欺)
刑法246条
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
(恐喝)
刑法249条
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
(電子消費者契約に関する民法の特例)
3条
民法第九十五条ただし書の規定は、消費者が行う電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示について、その電子消費者契約の要素に錯誤があった場合であって、当該錯誤が次のいずれかに該当するときは、適用しない。
ただし、当該電子消費者契約の相手方である事業者(その委託を受けた者を含む。以下同じ。)が、当該申込み又はその承諾の意思表示に際して、電磁的方法によりその映像面を介して、その消費者の申込み若しくはその承諾の意思表示を行う意思の有無について確認を求める措置を講じた場合又はその消費者から当該事業者に対して当該措置を講ずる必要がない旨の意思の表明があった場合は、この限りでない。
一 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該事業者との間で電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示を行う意思がなかったとき。
二 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示と異なる内容の意思表示を行う意思があったとき。
2 フィッシング詐欺等
銀行等の企業からのメールを装い、メールの受信者に偽のホームページにアクセスするよう仕向け、そのページにおいて個人の金融情報(クレジットカード番号、ID、パスワード等)を入力させるなどして個人の金融情報を不正に入手し、このように不正に入手したID、パスワード等を利用して、不正行為、犯罪行為に及ぶ。
イ 業務妨害罪、著作権法(複製権侵害、公衆送信権侵害等)違反、詐欺等の犯罪に発展していく。
ロ
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ヤフー装い「フィッシング詐欺」、1人逮捕7人逮捕状
インターネットオークションを運営する「ヤフー」を装って、偽メールで個人情報をだまし取る「フィッシング詐欺」の手口で、会員になりすまして架空出品し、代金をだまし取ったとして、京都、熊本、静岡の3府県警は(2006/5)30日、主犯格とみられる東京都渋谷区の無職松岡貴之容疑者(34)を詐欺、不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕し、東京都内などの男6人、女1人の計7人について同容疑で逮捕状を取った。
松岡容疑者は容疑を認めている。府警は、約700人から計約1億円を同様に詐取したとみて実態解明を進める。
調べでは、松岡容疑者ら8人は共謀、会員に不正アクセス防止などと偽ってIDなどの再登録を求める偽メールを送信。指定先に接続すると、本物そっくりに偽装した画面から入力できるようにし、4月6日、接続してきた福島県郡山市の会員のIDやパスワードで、架空の音響機器を出品、落札した東海地方の男性に、指定する口座へ25万円を振り込ませ、詐取したなどの疑い。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060530i506.htm
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14歳、フィッシング容疑で書類送検 未成年者立件は初 2006年05月30日
インターネット上にゲーム会社の偽ホームページ(HP)を作り、アクセスしてきた約90人の個人情報を盗み取るフィッシング行為をしたとして、警視庁は30日、名古屋市内に住む中学3年の少年(14)を不正アクセス禁止法違反と著作権法違反の疑いで書類送検した。未成年者によるフィッシング行為の摘発は、全国で初めてという。
調べでは、少年はネットを使った対戦ゲームなどを運営している都内のゲーム会社のHPに似せたページを半年をかけて作成。今年2月下旬から3月中旬、だまされてアクセスしてきた94人のIDやメールアドレスを入力させて盗み取った上、そのIDなどを使ってゲーム会社のHPに約350回、不正にアクセスした疑い。少年は入手したIDで他人になりすまし、ゲームを繰り返していたらしい。
この少年は「他人が対戦ゲーム内で使っているアイテムが欲しかった」などと話しているという。
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY200605300195.html
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三 スパム関連
1 偽送信者情報の送信
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迷惑メール大量送信で逮捕 千葉県警、改正法を初適用
他人名義のメールアドレスを使い、出会い系サイトの広告メール計約300万通を無差別に送信したとして、千葉県警生活経済課は25日、迷惑メール防止法違反(送信者情報を偽った送信の禁止)容疑で、会社員川端智和容疑者(29)=東京都世田谷区奥沢=を逮捕した。
警察庁によると、送信者情報を偽る迷惑メールに、業務改善命令を経ず罰金や懲役刑を科すことができる同法の改正法(昨年11月施行)を適用するのは全国初。
調べでは、川端容疑者は昨年11月14日ごろから約1週間に、複数の他人名義や架空のアドレスを使って6回にわたり、計約300万通の出会い系サイトの広告メールを送信した疑い。
(共同通信) - 5月25日20時38分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060525-00000257-kyodo-soci
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特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
(送信者情報を偽った送信の禁止)
第六条 送信者は、自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として、電子メールの送受信のために用いられる情報のうち送信者に関するものであって次に掲げるもの(以下「送信者情報」という。)を偽って電子メールの送信をしてはならない。
一 当該電子メールの送信に用いた電子メールアドレス
二 当該電子メールの送信に用いた電気通信設備(電気通信事業法第二条第二号に規定する電気通信設備をいう。)を識別するための文字、番号、記号その他の符号
第三十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第六条の規定に違反した者
二 第七条の規定による命令に違反した者
上記法律は、「送信者情報を偽り送信した場合」を処罰するということとなっている。
スパムそれ自体の処罰ではない(可罰的なスパムとそうでないスパムの線引きが困難であるという立法政策的なものと推測される)。
四 掲示板関連犯罪
1 掲示板等に貼り付けられた「わいせつ図画公然陳列等」その他掲示板関連犯罪がある。
2 これらについては、大阪弁護士会所属奥村徹弁護士のブログに、論点や裁判例が充実した内容で掲載されている。必見である。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20060626/1151294117
3 論点など
作為義務の根拠
作為義務の選択肢としては、
①画像管理人たる者は、違法画像の投稿を阻止すべく配慮する義務があるにもかかわらず注意義務を怠り児童ポルノ画像が投稿される危険性を認識しながら画像掲示板を開設した責任
② 管理者は違法画像を発見したら即時に削除する義務があるにもかかわらず、自己が管理する画像掲示板に児童ポルノ画像が存在することを認識しつつ放置した責任
③ 管理者たる者常時掲示板を監視して違法画像が掲載されないよう配慮する義務があるにもかかわらず、それを怠り、違法画像が掲載された責任
などがありうるところであり、いずれの義務違反について責任を問うのかを明らかにしなければならない。(①は幇助であり、②は状態犯の事後従犯であり、③は過失責任である)
作為義務の存否
作為義務違反の有無
訴因変更手続きの要否など訴訟法関連の記載もある。
(奥村弁護士ブログより)
そもそも、不真正不作為犯が成立するためには、「結果発生を阻止すべき作為義務を有する者が、結果発生ほぼ確実に阻止し得たにもかかわらず、これを放置し、かつ、要求される作為義務の程度及び要求される行為を行うことの容易性等の観点からみて、その不作為を作為による実行行為と同視し得ること」が必要なのであるから、訴因上も「結果発生を阻止すべき作為義務を有する者が、結果発生ほぼ確実に阻止し得たにもかかわらず、これを放置し、かつ、要求される作為義務の程度及び要求される行為を行うことの容易性等の観点からみて、その不作為を作為による実行行為と同視し得ること」が具体的事実をもって記載されていなければならない。
また、不真正不作為犯は過失犯と同様に「開かれた構成要件」であるから、「罪となるべき事実」では、既に見たように、作為義務の内容、作為義務の発生根拠、作為可能性、作為犯と同視すべき事情が適示されていることを考えると、訴因においても、それらを特定しなければならない。
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