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9999-6個別論点・事前検閲

一 中国検索サービスから撤退=「言論の自由」めぐり政府と物別れ-米グーグル


 インターネット検索最大手の米グーグルは22日、中国本土でのネット検索サービスから撤退し、同日から香港を拠点とする同社サイトで検閲抜きの中国語版検索サービスを始めたと発表した。一部情報を非表示とする事前検閲制度の撤廃を求めた中国当局との交渉が物別れに終わり、「言論の自由」が保障されない環境下でのサービス継続は困難と判断した。
 グーグルによると、中国法人自体は維持。北京や上海で手掛ける研究開発事業や主に多国籍企業を対象とする中国国外サイトへの広告仲介など検索以外の事業は継続する。
 同社が当初警告していた全面撤退を回避した形だが、営業担当者や技術者ら従業員計約600人の雇用に関しては、「今後、中国本土から香港のサイトにアクセスできるかによる」と指摘、中国当局による接続制限などの措置が講じられた場合、人員削減が不可避との見通しを示した。
 同社のドラモンド上級副社長は発表の中で、「中国政府は一貫して検閲ルール維持にかたくなで、議論の余地がなかった」と批判。その上で、香港を代替拠点とする「賢明な解決策」(同副社長)を尊重するよう当局に要請、強制遮断などの対抗措置を講じないよう重ねて訴えた。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100323-00000013-jij-int

二 グーグルが中国から撤退...経過説明と抗議の声明(全文)

 米検索大手のグーグルは現地22日、中国本土向けサイト「Google.cn(グーグル中国)」のサービスを打ち切った。サービスは香港のサーバーが開設したサイトが継続する。グーグルは合法性を主張した上で、中国本土からのアクセスに対する干渉を監視し、結果を発表するとの考えを示した。グーグルは同決定について、公式ブログで声明を発表した。以下は全文(小見出しは、編集部)。
 これ以上「検閲あるグーグル中国」は続けられない
 われわれはこのブログで1月12日、グーグルと他の米国企業20社以上が中国を発信地とする巧妙なサイバー攻撃の被害者となっていることを発表した。われわれの調査によれば、中国で接続している人権保護活動家数十人のGmailアカウントが第3者により日常的にアクセスされているとの、明白な証拠が存在した。おそらくは、それらのコンピュータに置かれたフィッシング詐欺・マルウェアを通じて実行したと思われる。
 中国はウェブに対してあからさまな攻撃や監視を実施している。Facebook、Twitter、Youtube、Google Docs、ブログを含めて、同国のウェブにおける言論の自由に一層の制限を加えようとして、しつこく妨害を繰り返していることも考えあわせ、われわれはGoogle.cnの検索結果における自己検閲を、もうこれ以上続けることはできないとの結論に達した。
 そのため、われわれは本日、Google.cnにおける検索、ニュース、画像などのサービスを停止した。Google.cnを訪れたユーザーはGoogle.com.hk(グーグル香港)に誘導される。同サイトでは、香港に置かれたサーバーを通じて、中国本土のユーザーのために簡体字(略字体)を使い、検閲のない検索結果を提供している。香港のユーザーは、同じくGoogle.com.hkで、繁体字(旧字体)による既存の無検閲検索サービスを受け続けることになる。
 アクセスはグーグル香港に誘導、当局干渉は監視・発表
 香港のサーバーの負荷増大と複雑な環境変化により、われわれがすべてを移行するまで、ユーザーにとって速度が低下したり、いくつかのサービスを一時的に利用できなくなるかもしれない。
 われわれは、Google.cnの検索結果に対する検閲をやめると約束した。この約束を、実行する方法を見出すことは難しかった。というのは、われわれは中国本土を含め、できるだけ多くのユーザーに利用してほしいと望んでいる一方、同問題についての議論を通じて、中国政府は、われわれ自身が検閲を行うことが、議論の余地ない法的義務だとする考えを、明々白々に示したからだ。
 われわれは、Goole.com.hkを通じて、簡体字による無検閲の検索結果を提供することが、直面した問題を解決する賢明な方法と確信する。それは完全に合法的であり、中国の人々の情報アクセスを増やす、意味ある方策だ。
 われわれは、われわれのサービスへのアクセスを阻止することが、いつでも可能であることを知ってはいるが、中国政府がわれわれの決定を尊重することを、心から希望している。われわれはしたがって、慎重にアクセス問題をモニターしつづけ、どのグーグルサービスが中国国内から利用できるかをすべての人に示すためのページを開設した。結果は毎日更新する。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0323&f=politics_0323_001.shtml

三 事前検閲の内容など

 グーグルは中国市場に進出して以来、中国政府の要請で「天安門事件」「法輪功」「ダライ・ラマ」といった用語の検索結果を一部非表示とするなどの事前検閲を余儀なくされていた。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/it/internet/372139/



投稿者 goemon : 2010年3月23日 08:07

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