IT技術者のためのデジタル犯罪論  弁護士 五右衛門(大阪弁護士会所属 服部廣志)

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国外のわいせつ物陳列サイトの紹介とリンク行為

国外のわいせつ物陳列サイトの紹介とリンク行為

1 国外のわいせつ物陳列サイトの紹介とリンク行為についても、NO1記載のような実務的基準の適用が可能か。

2 自己管理にかかるサイトに国外のわいせつ物陳列サイトの紹介とともに当該サイトのURLを表示してリンクを貼る行為は、その自己管理にかかるサイトのサーバーが国内にあるのはもちろんのこと国外にある場合においても、「URLを表示してリンクを貼った」htmファイルなどをサーバーにアップロードするという行為が国内において行われており、幇助行為が国内において行われたと評価することが可能である。

3 NO1記載のような実務的基準の適用が可能であるとしても、各国により法的評価を異にしているという事実、法的評価を異にするこれらわいせつ物の閲覧自体の規制が困難であるという事実、わいせつという構成要件要素は社会の変化により微妙にその内容が変動し得るものであるという事実等、「わいせつ物陳列サイトの紹介とともに当該サイトのURLを表示してリンクを貼る行為」の可罰性の程度と検挙摘発の必要性、そして検索エンジンの社会的有用性(wwwの意味と機能の評価)などを総合勘案する必要もある。

4 難しい問題であるが、結論的には、検索エンジンの社会的有用性(wwwの意味と機能の評価)の肯定から、単なるリンク行為を処罰するのは不当という結論になるのか。

 

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