Web2.0 マイクロコンテンツ RSSリーダ

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 最近、Web2.0 と言う言葉をよく耳にするようになった。しかし、Web2.0を説明しろと言われると、モジモジとするだけである。そこで、自分なりにWeb2.0をメモにまとめた。

 Web2.0のキーワードは、「マイクロコンテンツ」ではないだろうか。

 ホームページを例に取って考えてみること、「コンテンツ」がページ、「マイクロコンテンツ」は、ページを構成する「ある意味を持つ塊」と表現できる。オブジェクト指向的に言えば「オブジェクト」が、マイクロコンテンツと言えるだろう。

 私たちは今まで、ホームページはHTMLという言葉で記述してきた。 HTMLでは、<html>から</html>に囲まれたものが情報の塊であり、これらを、ハイパーリンクと言う仕組みで関連付ける。しかし、HTMLの言語仕様では、ホームページの中味を構造化して表現するといった仕様はない。そのため、HTMLでの情報の塊の最小単位は、ページということになる。
 一方、このHTMLで書かれたホームページは、インターネット上のサーバと言われるコンピュータに格納して置く。サーバでは、パソコンからの要求に従って、その要求に対応するプログラム(httpd)が、ファイルの中味(HTML)をパソコンに送出する。パソコンでは、サーバから受け取ったHTMLを、ブラウザというプログラムを使って、パソコン画面上に表示している。

 さて、ブログがWeb2.0の特徴を表現する代表選手と言われている。とは言うものの、このブログも多くの場合、いままでと同じようにブラウザでパソコン画面上に表示して見る。見た目上の特徴といえば、ブログにコメントを書くことができたり、他のブログからのトラックバックでリンクが張られると言ったことが挙げられる。
 そして、これらコメントやトラックバックは、ホームページに対してではなく、エントリーと言われるそれぞれの記事に対するものであることに気付く。

 言い換えれば、ホームページを構成する記事を個別にアクセスできるということであり、ホームページが構造を持っていることを意味している。ブログの個々の記事が、前述した「マイクロコンテンツ」になっていると言える。

 今まで私たちは、ホームページはWebブラウザで見るものと思っていた。しかし、最近では、RSSリーダでホームページを見ている人が多いようである。
 個々のRSSリーダの機能に依存することではあるが、RSSリーダを使ってブログを見ると、ブラウザとは違った見方ができることに気付く。記事の一覧だけを表示させるとか、複数のブログの記事を並べて見ると言ったこともできる。
 そして、RSSリーダの多くは、興味のあるブログを、指定した間隔で、ブログの変化をサーバから取り出し、新たしい記事は何かを表示するといったこともできる。いままで、ブラウザの画面で「更新」ボタンをクリックして、最新の状態にして見るといったことに似ている。この場合は手動であるが。
 RSSリーダを使っている人達は、興味の度合いによって、その間隔を、1時間にしたり、3分にしたりしながら利用しているように思う。

 いままでのWebブラウザは、ホームページを縦断的に見るツールと言え、RSSリーダはホームページを横断的に輪切りにして見ることができるツールと言える。

 これを可能にしたのがXML(Extensible Markup Language)をベースにしたRSS(RDF Site Summary/Rich Site Summary)だろう。多くのブログは、このRSS形式のデータをホームページと一緒のサーバに格納している。このRSSは、記事が更新されると、ブログツールが自動的に書き出している。よくブログで目にする「フィード」というのがこれである。ちなみに、フィードには大きくはatom, RSS1.0(rdf), RSS2.0三種類の形式がある。

 先に話したRSSリーダとは、RSSフィードを解釈するツールであるが、HTMLも解釈表示する機能を備えているのが一般的である。これからは、RSSリーダが急速にブラウザに取って変わるのではないかと思う。あるいは、FireFoxのように、ブラウザにRSSリーダの機能を取り込むようになると思う。

 こう考えてくると、「Web2.0とは、構造化されたホームページと、これを利用するツール群、Web利用環境」ということになるのではないだろうか。

 これからは、構造化されたホームページを利用するツールとして、より高機能なRSSリーダや、思いもかけない新しいツールが、世に出てくるのではないかと思う。
 私たちが、社会の営みの中で、このWeb2.0をどう活用するかという段階に、急速に移りつつあるのが、今なのかも知れない。

(「マイクロコンテンツ」を著作権上、どう考えるか、どう扱うか、整理しないといけない時期にきているようにも思う。)

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このページは、弁天小僧が2006年9月 7日 22:18に書いたブログ記事です。

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