1 破産手続きは、既に説明しましたように債務者の全財産に対する強制執行ともいうべきものですので、その財産全部(但し、生活に最低限度必要な財産や裁判所が認めた自由財産の範囲内のお金は除きます)を拠出して換金処分の対象となります。
イ 所有預金等は拠出する必要があります。
ロ 保険契約など契約を解約することにより解約返戻金があるものは解約する必要があります。
ハ 自動車など換金できるものは換金処分の対象となります。
ニ 家財道具類も、換金対象財産(例外を除きます)になりますので、家財道具をそのまま使用したい場合には、親族等に買い取って貰う必要があります。
2 破産前に信販などを利用して購入したものについては、通常、その所有権は信販会社に留保されており、信販会社は引き渡しを求めてきますので、引き渡す必要があります。
その購入したものを そのまま使用したい場合には、親族等に買い取って貰う必要があります。
1 戸籍謄本(又は外国人登録原票記載事項証明書)
注意→3ケ月以内のもの
2 住民票
注意→3ケ月以内のもの・世帯全員の記載があるもの・本籍の記載のあるもの
続く
1 破産手続きは、裁判所に破産を申立し裁判所の監督の下で法律に従って債務の整理をする手続きであり
2 この破産手続きをした場合、破産者は免責の申し立てをできることとなっている。
二 任意整理
1 任意整理は、裁判所に申立をせず、債務者本人又はその代理人となった弁護士らが、個別に債権者らと交渉して債務の整理をする手続きであり、
2 この任意の整理手続きを選択した場合、破産手続きを経由していないので、免責の申し立てをすることはできない。
3 従って、この任意整理という手続きを選択するのは
イ 自己破産するほど債務額が多額ではない場合
ロ 任意整理の手続きにより、名目上の債務金額を相当程度、減縮できる見通しがある場合(貸金業者の主張する残債権額は多額であるが、利息制限法による引き直し計算が可能な事件であって、引き直し計算の結果、債権額が相当程度減縮できる場合など)
ハ 破産宣告を受けることを避ける場合など
である。
4 任意整理により債務の減縮が可能な理由
イ 貸金業者らの多くは利息制限法を超過する利息金を徴収している。
ロ 他方、貸金業登録をした貸金業者らは、貸金業法所定の書類等の交付など貸金業法を遵守している場合、債務者から支払を受けた利息制限法を超過する利息金の受領・保持(返還請求の拒絶=貸金業法43条のみなし利息の適用)が認められている。
ハ しかしながら、貸金業者らの多くは貸金業法を遵守していないので利息制限法所定の利息金の保持が認められない。
ニ 従って、弁護士らが介入し債務者が貸金業者らに支払った利息金を利息制限法の利率により引き直し計算をし超過利息金を元本に充当する計算をし直すと、債務者の債務の金額が減縮されたり、逆に過払いとなって過払い金の返還請求をすることが可能となる。
ホ このような理由から債務の減縮が可能となっているのである。
注・・なお、全国の弁護士らが利息制限法に引き直し計算をしたり、また過払いの期間の逆利息金の計算をする金利計算プログラムとして「消費者金融金利計算の実務と返せ計算くん」というものがあり、過払いの場合の逆利息金計算をするものとしては先駆的プログラムであり、全国の弁護士らのなかで、圧倒的シェアを確保している。
三 個人民事再生
]]>2 破産手続きをする上で、若干の不利益はある。
イ 管財人が選任される破産事件の場合、管財人の職務遂行中は、破産者への手紙などは全部破産管財人のところに配達され、破産者には配達されない。
従って、自分のところに手紙などの配達を希望する場合には、手紙などの宛先を同居の親族宛にして貰う等のテクニークが必要となる。
ロ 破産管財人の事情聴取などに応じろ義務があることから、常に破産管財人の呼び出しに応じられる体勢をとっておく必要がある。
3 金融機関等のいわゆるブラックリストに掲載される(掲載期間は概ね5ないし7年程度)ことから概ね5年ないし7年間程度は金融機関からの融資は事実上受けられなくなるという不利益はある。
(破産者に融資をする悪質金融業者もいる。破産をした者は原則として、再度の破産が難しいことに着目した貸金である。注意が必要である)
4 破産者であるとの風評、烙印
ひと昔前までは、破産者について、あたかも人格的な問題があるかのような評価がないとは言い切れなかった。
しかし、銀行などによる乱脈融資とバブルの崩壊後、裁判所の年間破産事件受理件数は最大を更新し続け、破産に対する社会的評価は大きく変貌を遂げたように思える。
今、破産者に対し、人格的偏見や評価はない。社会のさまざまな歪みに直撃された人という評価である。
安易に自己破産に頼るという姿勢は慎むべきである。しかし、精一杯努力してもなお弁済不能ということであれば、躊躇せず自己破産を選択し、新たな人生の構築に向かって欲しいと思う。
5 流れを止めた川
破産する以前、電話一本で数百万円のお金を右から左に動かしていた人であっても、破産をした瞬間、1万円のお金をつくることも困難となる。
川は流れているからこそ、その力を発揮する。流れを止めた川は瞬時に変化する。
この激変を予測できず、困惑する人がいる。
流れることを止めた川は、もはや川ではないことを十二分に理解をして欲しい!!
1 平成17年改正破産法が施行され、各地の裁判所もその運用方法を大幅に変更した。
2 本書を読めば、素人の人が破産手続きの概要と実情、そして留意すべき事項を理解して頂けるように、ぼちぼちと記載していく予定にしています。
3 (改正破産法に留意しながら記載していきます。新旧法の勘違いに気づいたら直ぐ訂正しますので、ご容赦下さい)
自己破産をする債務者をなじる債権者がいる。しかし、債務者の破産により経営が悪化した人に対する救済制度もある。債権者も、いつ、債務者に転化するかもしれない。社会の持つ相互扶助制度かもしれない。
社会生活上のリスクを補填する制度が保険であり、社会生活上のリスクからの解放が免責制度である。
この破産宣告に伴う免責制度は社会の持つ相互扶助制度のひとつであることを理解すべきである。
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